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もてもてヒロインに転生できたと思ったら「ざまぁ」されるヴィランでした  作者: 西園寺百合子


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34/50

34 剣術を学ぶのを反対されるようです

聖 女 :フローラ・レイナ(白)

悪役令嬢:アリシア・ヴァレリ(黒)

皇太子 :オスカー・ヴァル(赤)

隣国の皇太子:ヴァン・セドリック(紫)


騎 士 :カイロ・レオン(桃)

賢 者 :ルーカス・ブレイド(橙)

宮廷医師:ジェラルド・クロウ(黄色)

講 師 :ドミニク・フェルナ(青)

オスカーの許嫁:イザベル・サンダー(なし)

クラスメイト:セリーナ・クロウ(なし)

「ええ?!剣術を学ぶつもりなの?」

オスカーが立ち上がって驚いている。

女性はあまり剣術は学ばないそうだから、まあ驚くでしょう。


でも、異世界転生した私は知っている。

女性剣士って、かっこいいということを!

憧れる…


「いや…騎士科に行くのはいいとして、剣はどうだろう。弓とか…騎士科でも馬のお世話を勉強するコースもあるし…」

「剣術が学びたいんです」

私がそう言うと、オスカーは複雑な顔をした。


「フローラ、もう1つ確認なんだけど…」

オスカーが私の手をとる。

手汗が心配だったけど、ぎゅっと握られてしまった。

「俺と結婚してくれるよね?」

オスカーに真っすぐ見つめられて、言葉につまる。


正直なことを言うと、まだ、心の準備ができていない。

オスカーが平民の男性だったら、二つ返事でOKしていたけど、皇太子妃となると、私でいいのだろうかと不安に思っている。

オスカーのことは好き。

なんなら、大好き。

ただ、私は聖女というだけで、この国の一般常識がない。

皇太子妃だと認めてもらえるように、頑張れるだろうか。


「え…っと、」

オスカーのことは好きだと伝えなきゃと思うのに、言葉が続かない。

「俺は守ってもらいたいんじゃなくて、フローラを守りたいんだ。だから、剣術なんて危険なことはしてほしくない」

守りたいと言われて、きゅんとする。

オスカーは私をきゅん死させるつもりなのかもしれない。

顔が熱くなる。

たぶん、真っ赤になっていることだろう。

恥ずかしくて、俯いた。


オスカーはちゃんと話してくれているのだから、私もちゃんと答えないといけない。

「…オスカー様。私、オスカー様のことは好きです。でも、皇太子妃にと言われると、まだ自信がありません。だから、自分に自信をつけたいんです」

私がそう伝えると、オスカーは黙ってしまった。


怒らせたかなと、ちらっと目線をあげると、オスカーが真っ赤になっている。

伝わった、かな…?

「わかった!皇太子をやめよう!廃太子にしてもらうよ。待ってて!」

オスカーがそう言って立ち上がったので、全力で止めた。

私のこれまでの苦労を、水の泡にしないで…


「大丈夫だよ。俺の兄弟、5人もいるし。誰かが代わってくれると思うから」

さらっと言われて、引いた。

兄弟、5人もいたんだ…知らなかった。

王城で会ってないけど。


「ああ、将来、王位を争わないようにって、俺以外、養子に出されちゃってるんだけどね~」

オスカーが「でも、大丈夫だよ」と言った。

何が大丈夫なのかわからないし、廃太子になる方向で話を進めないでほしい。


「廃太子になるなら、結婚はしません!」

そう言い捨てて、その場をあとにした。

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