表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
もてもてヒロインに転生できたと思ったら「ざまぁ」されるヴィランでした  作者: 西園寺百合子


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

24/50

24 独占欲ヴァーサス妄想癖です

聖 女 :フローラ・レイナ(白)

悪役令嬢:アリシア・ヴァレリ(黒)

皇太子 :オスカー・ヴァル(赤)

隣国の皇太子:ヴァン・セドリック(紫)


騎 士 :カイロ・レオン(桃)

賢 者 :ルーカス・ブレイド(橙)

宮廷医師:ジェラルド・クロウ(黄色)

講 師 :ドミニク・フェルナ(青)

オスカーの許嫁:イザベル・サンダー(なし)

オスカーがため息をつく。

「アリシアにね、『げーむ』とやらのことを聞いたよ」

突然、そう言われてビックリする。


「いまだによくわからないけど、俺もヴァンも、『げーむ』のキャラクターで、俺はアリシアとヴァンに『ざまぁ』というのをされるんだよね。君と恋人になると」

オスカーの口から、ざまぁとか出てくるとは思わなくて、きょとんとする。

「アリシアが心配しているよ?…フローラの元気がないって。俺とのことが原因なんじゃないかって話してくれたんだ」

オスカーに説明してもらって、状況はなんとなくわかった。


「そう…でしたか。アリシアに、バレちゃってたんですね」

不甲斐ない。

アリシアのことは、ちゃんと騙せていると思っていたのに、心配をかけていたなんて。

「君が不安にならないようにって、『ざまぁしません』という誓約書まで書いてくれたよ」

そう言って、オスカーがその書面を見せてくれた。


『アリシア・ヴァレリと、ヴァン・セドリックは、フローラ・レイナとオスカー・ヴァルにざまぁいたしません』


ぷっと、吹き出す。

「『ざまぁいたしません』って…なんですか、この誓約書…」

ヴァンは、ざまぁがなんのことかもわからず署名したんだろう。

そのときの様子を思い浮かべて、クスクスと笑った。


「俺も、ざまぁに関しては勉強不足だけど、これで、フローラの不安が無くなってくれたら嬉しい」

オスカーが、私の手をとる。

「もしも、万一、何かが起こって、廃太子になっても、フローラと一緒に居られるなら、その運命を受け入れてもいいと思ってる。でも、フローラがそれを望んでないなら、どんなことをしてもこの地位を守ろう」

オスカーが私を真っすぐに見るから、目をはなせない。

私の推しは、…キミカナでの推しだけど、かっこいい。


「どうか、俺と結婚してくれないだろうか」


「……?」

あれ?なんか、飛んでない?

一段、とんでるよね?

「ここは、付き合って、と言うところじゃなくて?」

「え?…両想いなんだし、結婚しちゃえばいいじゃないか」

2人で見つめ合う。


ぷっと、また吹き出してしまった。

全部の不安がぬぐい切れたわけじゃない。

でも、このままオスカーと会えなくなるのは、やっぱり嫌だ。

「まずは、恋人からお願いします」

そう、頭をさげた。


それから、2人で話をした。

女子寮の部屋なんだけどね…


ときどき、カイロが私に話しかけてきたのは、オスカーが私の近況を探らせていたらしい。

それで、あんなにしどろもどろだったのか。

1か月かけて、アリシアに私のことを聞きだして、本日に至ったそうだ。


ゲームではただ、まっすぐな元気ボーイだと思っていたけど。

「意外と執着するタイプなのかな…」

ぽそっと呟くと「俺のこと?」とオスカーが私の顔をのぞき込む。

聞こえていたか。


「俺、独占欲が強いから、覚悟してね」

オスカーが私を真っすぐ見る。

「私は妄想癖があるから、気をつけてね」

私だって、負けていられない。


これからどうなるかわからないけど、オスカーとなら大丈夫だよね。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ