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もてもてヒロインに転生できたと思ったら「ざまぁ」されるヴィランでした  作者: 西園寺百合子


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15/50

15 やっぱりパートナーは皇太子になるようです

聖 女 :フローラ・レイナ(白)

悪役令嬢:アリシア・ヴァレリ(黒)

皇太子 :オスカー・ヴァル(赤)

隣国の皇太子:ヴァン・セドリック(紫)


騎 士 :カイロ・レオン(桃)

賢 者 :ルーカス・ブレイド(橙)

宮廷医師:ジェラルド・クロウ(黄色)

講 師 :ドミニク・フェルナ(青)

結局、パートナーが決まらないまま、パーティー当日となってしまった。

アリシアは当然、ヴァンと行く。

私はアリシアからドレスを貸してもらって、オスカーが来る前に出かけることにした。


アリシアから借りたドレスを着る。

大人っぽい雰囲気のアリシアのドレスが、私に似合うはずはない。

今日は壁の花となって、適当なところで帰ってくるつもりだから、まあいいか。

侍女もいないので、自分で適当に準備をしてとっとと行こう。

こんなに早く出かけるとは、オスカーも思わないだろう。


「もう行くの?あれ?パートナーがいないみたいだけど」

「ひぃっ!!」

もう名物になってきた、沸いてくるオスカー。

いつの間に来ていたんだろう。


「そのドレスどうしたの?」

オスカーが私を上から下まで見ている。

「…アリシアから借りたの。アリシアのようにスタイルがよくないから、似合ってませんよね」

素敵なドレスだけど、私には似合ってない。

靴はありものだから、馬車を乗るときにちょっと見えちゃうのが恥ずかしい。

こんな私をエスコートさせるのは、オスカーにも悪い。


「アリシアから借りたんだ。じゃあ、こっちのドレスに着替えたらいいよ」

そう言われて、有無を言わさぬ勢いで寮に連れ戻された。

パタパタと誰かが入ってきて、着替えさせられて、靴も髪飾りも新しいものに替えられた。

鏡に映る自分が、とても綺麗でびっくりした。


フローラ・レイナはキャラクター的に可愛いんだけど。

フローラの可愛いイメージに合わせた、赤色のドレス。

赤色の装飾品たち。

…赤?

「あ、これはマズイ…じゃない。これでは、ほかの人に勘違いをされてしまいます」

よくよく見たら、オスカーの衣装は赤で、装飾品は白や透明でまとめられてる。

ラブラブカップルみたいじゃん。


「俺は、それで全然、問題ないよ」

オスカーが私を見て微笑む。

…ん?

「えぇっ゛!!ここ、私の、わ、私の部屋ですっ」

なぜ、オスカーが私の部屋にいて、椅子に座って、私を見ているの?

女子寮だよ?


あたふたとしていると「皇太子だからね、俺」とわけのわからないことを言われた。

職権乱用ということだろうか。

大丈夫なのか、この学園。

驚きすぎて、いつの間にか馬車にのせられて、そのままパーティー会場についてしまった。


オスカーが私の手をとって、腰に手を置く。

「エスコートさせていただきますね、聖女様」

腰、腰、腰…

飛び上がりそうなほどドキドキする。


扉が開くと、アリシアが見えた。

ヴァンもいる。

アリシアとヴァンも、お互いの色を取り入れたコーディネートをしていた。

素敵だな。


それにしても、どうして私たち、こんなに注目されてるんだろう。

みんな…そうか、オスカーを見てるんだ。

皇太子だもんね。

それに、かっこいいし。


そんなことを思っていると、中央をまっすぐ進んで、なんだか高いところに誘われてしまった。

どうして、こんな高いところに連れてこられたんだろう。

まるで、主役、みたいな…

アリシアが私を見て涙ぐんでる。

なんで?

この世界の主人公はアリシアなのに、どうした?

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