rain sound
たぶん千年越えたって雨だ。
バイバイの瞬間降り出した雨が、まだ今も降り続いてる。
平和で怠惰。毎日毎日そんな日々。事件もなけりゃ華も無い。逃げ出したい。って念じても、足はやっぱりいつものコースを辿る。
同じ電車、同じ駅、昨日と同じ改札を抜けて、その先もわかってる、以下同文。
衝撃的な展開が転がってないかなんて、月9のドラマじゃあるまいし。
今日は晴天。マジで、鬱陶しいくらいに綺麗な青だ。クソッタレ。
白い猫が道の端で眠そうに寛いでる。
甚だ残念だが漱石の猫以外は日本語を話さない。
なあ今日の気分はどうだよ、シロネコ?
そのうち見知った顔にぱらぱらと出会って、おはよう、おはよう、おはー、ああおはようございます、ですよね、あいさつは肝心ですよね。やっぱり。おはようございます。
メールとファックスのチェック。昨日の報告。ルーティンワーク。毎日がデジャヴ。
昼飯はマック。コンビニ。マック。マック。コンビニ。マック。午後も代わり映えのない仕事だ。机に張り付いて、相棒はWindows XP。
クリスチャンじゃないがラインホールド・二―バーの祈りは偉大だと思う。
変えられるものを変える勇気と、変えられないものを受けいれる冷静さ、その二つを識別する知恵を与えたまえ。
そうだな欲しいよ、手に入るならな。
繁華街の端にあるライブハウス。漏れ聞こえた低音に足を止める。
心臓を蹴り上げるドラム。早いリズム、ギター、ベース、あの声。
学生時代、土砂降りの中に捨てて来た幻。
いつもと同じ岐路に着く。
簡素な夕食、用もないTV、シャワー、目覚ましをセット、おやすみ。今日という一日。
心の中は、たぶん千年越えたって雨だ。このままじゃ。