10:行かないで…
更新遅れてしまいました´` すみません´`
それから私は、毎日図書室に通っていた。
近くにいるだけでもドキドキするのに、お話までできちゃったら……死んでも良いぐらい!!
そんなルンルン気分で、今日も図書室に行った。
ガラガラガラ
中には誰もいなかった。
いつもなら、私より先に来ているはずなのに……。
とりあえず、私は数学の教科書とノートに、筆記用具を出した。
今日の宿題を進めていく。
あっ、ここわかんない……。
先輩が来たら教えてもらおっ♪
ガラガラガラ
「───!」
新垣先輩が来たと思い、椅子から立ち上がると、扉から出てきたのは……
佐藤だった。
「佑介……ちょっと良い?」
伊藤凛が、真剣な表情で佑介に言った。
帰りの会が終わり、みんな色々な行動をとっていた。
ある人は部活の準備。
ある人は委員会の準備。
ある人は帰る準備。
など、様々だ。
その中で凛は、強引に、佑介を屋上まで連れていった。
「話ってなんだよ……」
凛のあまりの真剣な表情に、驚きながら話を切り出した。
「…………」
凛は黙っていた。
十分経っても話しださない。
佑介は、ハァーと言い、屋上から出ようとした。
その時、
「どこ行くの?」
凛の冷えきった声が聞こえた。
佑介は、凛に向き直った。
「関係ない」
「由芽子の所?」
「お前に言う筋合いはない」
「由芽子と毎日会っているそうだけど、何してるの?」
「何でも良いだろ」
「彼女の事、放っておいて良いの?」
「…………」
佑介は、凛に背を向け、屋上から出ようとした。
「待ちなさいよ」
凛の声があがっている。
佑介は無視して出ようとした。
その時、凛に思いっきり腕を捕まれ、強引に唇を重ねられた。