混生
心情を左耳に掛けながら
やらなければならない事に
集中している
邪魔という物は
非効率だけれど
非効率の半分に埋まっている
あの心情も
非効率だと見限り装う
理解のある人間とは
永遠に定義できない存在だ
理解という形は定義できない
測りがずれるから
時間で正しさが違う物になる
確保できるのは
一人分の正しさしか無い
他人は他人を理解しないのだ
初まりは定まらない
途中から生きている僕等の
途中から作り出す夢想は
始まりを空回りさせて
停滞させる
誰も理解しない世界は
誰もが理解する世界
テレビの音はステレオで
誰かの世界を作っている
虚無感という大量の情報は
他人を操りながら
自らの正しさを歌う
多角的と言いながら
実は
円の中に円を描いていて
外側と内側で争っている
喰って寝て
異性と交われば
大抵の人間は納得する
きっと
どれかが歪になってしまって
不満の風呂に
水を張っているのだ
誰かが笑っているのかもしれない
もしくは
誰も笑えないから
自らを疑えと
言っているのかもしれない
終わりは定まらない
いつの間にか生きている僕等の
いつの間にか作っている夢想は
終わりを定めない事で
停滞させる
誰にもわからない世界は
世界が理解した世界
ラジオの音に砂嵐
誰かの世界を終わらせている
事象には
二つ以上の効果がある
食べ物であれ
好きと嫌いと
何方でも無いと
どうでも良いに分かれている
正義は新たな悪を作るし
悪は新たな正義も作る
そして
それを見ながら
誰かは
どうでも良いと言う
誰かは
何方でも無いと振りかざす
これで半分かもしれない
色々な人が居ると
これ以上の物もある
円の外側に
円を作る人も居る
理解する事は無いのだ
失錯して定まらない
混沌と住む
生きている僕等の
混沌を材料にして
作っている夢想は
定めない事を定めて
停滞させる
他人の居る世界で一人
一人だから世界には他人が居る
人は矛盾して混沌
誰もが無邪気に
存在している
脳細胞の外側で