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 ラインハルトを従えた夜、俺は部屋で踏ん張っていた。

 理由は数分前に遡る。




 ピコリン

[今日は、魔法の練習はしないのですか? え、しない? こういうのは反復が大切だというのに……まったく、そんなんじゃ先が思いやられますね。前世はニートだったのですか?]


 なんでニートなんて単語知ってんだよ。つかめっちゃ傷ついたわ。ならコツを教えてくれよ。


 ピコリン

[コツも何も……前回心臓付近の動脈をイメージしたなら今回は毛細血管をイメージしたらどうです?]




 現在に戻る。結果からいうと魔法はちゃんと使えてる。とても小規模で。ま、そろそろ良いかと思っていたところ、またもやピコリンとシュティの音が聞こえた。


 ピコリン

[本には載っていなかった重大な事があるのですが」


 ふむ、なるほど? 是非教えてくれ!


 ピコリン

[まず魔力は限界まで使ってください。そうすれば魔素から魔力に変えるゲートの変換率が向上します。それと、魔素の質と量が上がっていきます。つまり使える魔力量が増えます。

 そしてもう一つ、まぁ、これは今は関係無いのでいいでしょう]


 気になるじゃないか、教えてくれよ。


 ピコリン

[無駄口を叩く暇があったらどんどん魔力を使いなさい。

 魔法を構成するのは魔力だけされていますが、精神というのも必要になってきます。魂などではなく、単に集中力といったところでしょうか。これを鍛えて下さい、と言いたいのですが、これはある意味クリアしてます]


 ……あ! シュティだな。シュティのおかげか。


 ピコリン

[その通りです。私はいわばもう一つの思考、頭脳です。集中力なんてものも二つが同時に成り立っていると考えてください。昨日イザークが部屋を破壊した時に何故なの威力が、出たと思いますか? 使用した魔法に使った分の魔力をそのまま利用出来たからです]


 なるほどな。魔法は魔力を使うが、使った分がそのまま反映させる訳ではなくて、減っているのか。


 ピコリン

[はい、平均的に、魔法は使った魔力の半分ほどの力だと考えればいいです。補足ですが、魔素が本来変換される魔力は半分くらいです。魔力を限界まで使ってこなかったからかと]


 んんん? 今ヤバイ事を聞いた気がするぞ。魔素を魔力に変換するゲートで1/2、その魔力で発動する魔法が1/2って事か。つまり魔法とは一の魔素に対して発動される魔法は1/4か。鍛えれば一般人の四倍の質の魔法が使える事になる。さらに総魔力量も増える。


「ようし! これから毎日気絶するまで修行だ!」


 ピコリン

[魔法を使える大多数が貴族なので、気絶するまで使う事が少ないので、一般的に魔法の腕は横に並ぶのです。

 ああ、それと伸びるのは十一歳までです]


 なるほどな。学園に入ってからでは基本についてはは遅いと。

 俺はちびちびと出していた所為で夜深くまで魔法を使い続けた。




 翌朝、セバスチャンとラインハルトを連れて少し遠出する。幾つかの農地を見に行くためだ。農業は食べる為に必要不可欠だ。そこを強化出来れば、マシになると思う。昨日聞いたら、シュティも同意してくれた。


「おぉ、流石はイザーク様! 自ら足を運ぶとは」


「私はまだ仕事が少し残っているのですが……」


「長くは拘束しない。昼までには終わる予定だ」


 さて、野郎三人で遠足に出発だいっ!




 街を出て目的地の一つ目に到着した。テンプレっちゃテンプレだが、途中魔物が襲ってきた。それらをラインハルトがぶっ殺した。ぶっ殺した。大切な事だから二回言いました。一人で全ての魔物を倒しきっていた。


「こ、これはこれは! 私共何かいたしましたでしょうか」


 村長の家を訪ねたら、バイヤー家の者だと瞬時に判断されてしまった。まぁ普通に、良い服を着て、騎士を侍らせ、執事がいたらそう思うよな。


「いえ、こちらの都合でございます。農地を見せてもらえますか? イザーク様が気になっているそうで」


「そうでしたか、ではこちらへ。案内いたします」


 案内といってもすぐそこだった。見たところ収穫時期が近いのか野菜の身が付いていたの、だが……


 ピコリン

[あちゃ〜、これはまずいですね]


「おい、ここは毎年同じ物を同じ畑で栽培しているのか?」


「え、えぇ。何年かするとすぐにダメになってしまいまして、そこに家を建てて近くの土地を耕します」


 やはりな、どおりで小ぶりだと思っていたんだ。たしか、連作障害だっけか。


「なるほどな。参考になった、礼を言う」


 まだ一つ目の村だったが他を回る必要な無さそうだ。さっそく帰ってレポートを作るか。


どうも!



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