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023 「本命はどっちだ?」

一話一話が1000字程度の短編連作となっております。一話読むのに3分も掛からないかと。

カップ麺の待ち時間なんかにドゾ。


毎週火曜日不定時に更新中!

(忘れよう。今回の事は忘れよう)


 お手伝いさんは必死に自己暗示をしているが効果のほどは全く感じられず、むしろ鮮明に、そして深々と記憶に刻まれていく。

 あの柔らかさ、あの香り。

 横になっている時は緊張で感じられなかった感覚が、今になって蘇ってきていた。


「思ったより時間かかっちゃったねー。それじゃ、張り切って山に行こー!」


 朝早めに出発したため時間にかなり余裕はあったのだが、ちょっとしたトラブルで2時間ほど動けなかった。しかし今日の予定に支障は無いようだ。


「そういえば山に行くのが目的でしたね……で、ついでにピクニックと」

「山がついでだよー!」

「ピクニック本命だった⁈」


 どれだけピクニック行きたかったんだ。

 そんな事を思いつつ、ついでの目的もしっかりと果たそうとしている辺りは、律儀なのだろうか。目的も何も聞いていないお手伝いさんはただついて行くしか無いが。


「小生も今回の目的については何も聞いていないのだけれど、そろそろ教えてくれてもいいんじゃないのかい?」


 意外な事にいぬねこも錬金術士の目的については聞いていなかったようだ。

 いつも一緒に居る訳だし、てっきり聞いているとばかり思っていたお手伝いさんは軽く驚く。


「んー? 師匠に会いに行って武器の作り方を教えてもらうんだよー」

「明らかにそっちが本命でしょう⁈」

「ううん、ピクニックが本命だよー。武器の作り方はあくまでついでー」


 それはつまり、王様の命令よりもピクニックを優先して考えていたという事になるわけで。

 まてまて。それはそれで重要だが、錬金術士がさらりと聞いた事の無い気になる単語を言っている。

 師匠、と。

 てっきり山には素材でも取りに行くものだと思っていたお手伝いさんだが、予想外の展開になってきた。


「先生……師匠がいるんですか?」

「そりゃいるよー。私みたいなおバカが自分で錬金術なんて学べると思うー?」

「思いません」

「ひどくないー⁈」


 反射的に即答してしまった。

 錬金術士には自分が馬鹿だという自覚があった事には、驚きを通り超して感動を感じてしまう。馬鹿という自覚があった所で馬鹿が治るわけではないが。


「馬鹿と天才は紙一重、という言葉があるのを知っているかい? 君は間違いなく紙一重で天才だよ」


 いぬねこはああ言っているが、それはつまり、馬鹿も天才も大差無いという事だろうか。


「そんな天才だなんてー! 照れちゃうよいぬねこちゃん!」


 錬金術士は、その言葉の裏に隠された意味には気付いていないのだろう。

 馬鹿でもある、と。

食玩はどっちがおまけなの? みたいな話ですね。個人的には〝玩〟が本命で〝食〟がおまけです。そう思っている人はきっと多いはず!

オモチャ入れるついでにガムでも入れとけ、みたいな感じでしょうかね?


次回第24話「親バカ」


お楽しみに!

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