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No.454.リスクな夜明け
プラズマに駆け巡らされ 目がくらむ
リネームされた あついつながり忘れられず
保温されたまま 冷えきらないジェラシー
飛行機の中 窓の外を 通り過ぎる 数多の雲 見ながら
今 みずからに問いかける アンダーグラウンド
スパイラルをえがき 脳髄に 突き刺さる
ぐちゃぐちゃに かき混ぜられたメモリーズ
レインボーが色あせていく 孤独な灰色
ポピュリズムに先導され 群集の群れの一人
雑踏にまみれ個が消失していくプライオリティー
ワームホールにまよいこみ 粉々にばらけちる
ゲームじみた 下卑た欲望のやりとり
充実も充足もなく ひからびたウォーターループ
グラスにのこる口紅は 遠いちぎれた化石
コントラストの欠片もない部屋で たたずむ
やたらスローな 目先にうつるのは 白か黒か
ハーモニーをかなでつづける 吐息
リスクばかりの夜が明ける