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No.470.誰にもあわない誰にもあえない誰にも
吸いかけの煙草もみ消して
だらだらと街をねり歩いて 食い散らかして
それでも 気分は どろどろにとろけたまま
めざましい期待も麗しい出会いも 訪れない
いがみあって 殴りあったり したところでうざったい
汗も血も まじりあった それだけ 情けない
偶然 すれ違った モトカノにかける言葉もなく
無駄に時をむさぼり 食らっている
胸元がやけに目に付く程 飢えてしまったのか
肉が痛み 骨が軋み 気力が失われてゆく
うだうだと二の足踏んでいたら 気付かないまま
知らないまま 一つ残らず かっさらわれてしまって
無力にも のさばり 踊らされてしまって 滅亡
体調が 際限なく 下り落ちてしまい 絶望
恋心もなくなった 斑模様の網目状態
鬼にも悪魔にも なれないまま
中途な扉開けっ放しで 歪んだ憎しみ
誰もあわない 誰にもあえない