森の静けさ
森の奥は、静かすぎて逆に落ち着かない。気まずいくらいに、
追っ手を振り切ってから、
俺とリリアは木々の間を黙々と歩いていた。
月明かりが木漏れ日みたいに差し込んで、リリアの青い髪をキラキラさせてる。
三年間閉じ込められてたとは思えない、透き通るような肌。
(性奴隷になっていたと言ったか?リリアも顔など変わってしまったのか?)
ボロボロのワンピースが風に揺れるたび、細い腰や白い太ももがチラチラ見えて、そんなことを考えていた
いや、集中しろ俺。世界を壊す男がこんなことで動揺してどうすんだ。その時、
「……ゆうま」
リリアがぽつりと呼んだ。先ほど自分の名前を教えてから会話がなかったので少し驚いた。
照れながら、馴れ馴れしく、
「ん?」
イケメンの可愛いお顔で格好良く答える
「さっきの戦い……ありがとう。
私、ただ隠れて震えてただけなのに……」
彼女の声が少し震えてる。
俺は足を止めて、彼女の顔を見た。
「別に礼なんかいいよ。
お前が『助けて』って言ったから、動いただけだ」
格好つけて言ってやった。(下心ありきで、
リリアは目を伏せて、唇を噛んだ。
「……あれ、嘘、、演技、、、だったの」
目に涙を溜めながら言った。
「嘘?」
「助けてって言ったの……本当は、ただの計算だった。あなた、超かっこいいし、強かったから。
『この人に媚を売ってくっついておけば、生き延びられるかも、元の世界に帰れるかも』
体を見せびらかすような感じで言ったんだ、、
三年間、誰も信じられなくなってて……利用できるものは利用しようって、心の底で思ってた」
罪滅ぼしのように言ってきて、
彼女は両手で顔を覆った。
彼女はとても良い心の持ち主であると俺は確信した、なんでこのような良い性格の子が異世界に囚われてしまうんだろうとこの世界の運命をも憎んだ。同時に俺が下心ありきでこの子と接して、本心で人を守りたいと思っていなかったことに対して後悔をもした。
「最低だよね……。助けてもらったのに、そんなこと考えてた。あなたの数字がまだ一桁台だったからどうせ勝てないと思ってた、、あなたのことを置いて逃げようとも思っていた、
女神様の贄候補として選ばれて、適性なくて捨てられて、黒の魔術師に攫われて……もう、誰も信じられないと思ってたから」
俺は一瞬、言葉に詰まった。前世の俺なら、
「は? 利用かよ」
ってキレてたかもしれない。
でも今の俺はイケメンなんとか暦の救世主?みたいな感じのイケメンだ。
俺はリリアみたいに性格は良くないので下心ありきでさっきの後悔など関係なくもう一回格好よく答える
「……正直でいいじゃん」俺は苦笑しながら (格好つけながら)
彼女の頭を軽くポンと叩いた。
「俺だって、最初はお前を助けた義理なんてねえと思ってた。
ただ……かわいい女の子が泣いてるの見たら、放っておけなかっただけだ。
それに、利用されてるってわかってても……別に嫌じゃねえよ」(可愛いぃし)
なんだこの感じ
気持ちが変わった、本当に好きになった子には下心な感じで見れない感じ、
もうリリアには下心では見れない感じこれは高校生ぶりの感覚だ、、、、
そして、リリアが顔を上げた。
瞳が、涙でキラキラしてる。
「
ゆうま……
」
(イケメンはこんなにも良いものなんだなぁと前世フツメンの俺は考えた)
「それにさ、お前が『利用しよう』って思ってたの、今は違うんだろ?」
そうであってほしいと考えながらリリアに問いた。
リリア戸惑っている。
「、、まだわからない、、だって私家族と会いたいんだもん、、、切り捨てるかもしれない
だけど戦ってるゆうまを見て、初めて……『この人と一緒にいたい』
って、希望を見せてくれるかもって本気で思った。
三年間、暗闇で一人だったから……誰もいなくて、誰も助けてくれなくて。
でもゆうまは、私を見てくれた。あなたは下心があるのかもしれないけれども、」
彼女は恥ずかしそうに頰を赤らめて、俺の胸にそっと手を置いた
「ゆうまと一緒にいたい。元の世界に帰れるかもって、。!
女神様の失敗作の世界でも……ゆうまがいれば、生きていけるかもって、帰れるかもって思ったの」
俺の心臓が、ドクンと鳴った。
――この子、本気で俺に心開いてるのかも。俺は照れ隠しに、
彼女の髪をくしゃくしゃ撫でた(格好よく)
「わかったわかった。じゃあ、もう計算じゃなく……本気でくっついてろよ」(イケメンの特権だっははぁ)
リリアはくすっと笑って、俺の腕に絡みついた。
「うん……くっついちゃう。
ゆうまの温かさ、ずっと感じていたい」
服越しに伝わる柔らかい感触。
三年分の孤独が、彼女の体、また精神をより敏感にさせてるみたいだ。
俺は思わず息を呑んだ。
「ちょ、ちょっと密着しすぎだろ……!」
「えへへ……だって、ゆうまの顔見てるとドキドキするんだもん。
この世界じゃみんなブサイクなのに、ゆうまだけ神レベルで……
私、こんなにドキドキしたの、初めてかも」俺は顔を赤くして、慌てて前を向いた。
「バ、バカ……そんなこと言ったら、俺もドキドキすんだろ!」
リリアは俺の腕をぎゅっと抱きしめて、笑った。
「いいよ。ゆうまのドキドキ、聞かせて」
嘲笑うように言ってくる、
――この子、どんどん大胆になってる……!
お互いに顔だけで惹かれあっている中学生のような恋愛だとわかっていても、、
今はこの二人だけの絶望に満ちた空間を少しだけでも幸せなものにしたい
そう感じたのであった
「もうすぐだよ、ゆうま。刻都リヴェル……そこなら、少し休めるかも」
魔術で撃ち込まれたこの世界の基本知識を頼りに森の街道みたいな所を歩くと
リヴェルに着きそうになっていた。
リリアが俺の手を引く。
その瞬間、刻印が熱くなった。「4」誰かの時間が、俺に流れ込む。
この世界……女神どもが失敗作って言ってるけど、景色は美しかった。
そして、完全に俺はリリアに内面から惚れていた、
この子みたいなのが一緒にいるなら、意外とここで暮らすのも……悪くねえかもな。
今の俺は、この世界を自分とリリアのエゴだけで世界に帰れるかもと言う願望だけで
壊してもいいのかと迷った、、、
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