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痕跡

島の奥へと逃げたジョージ一行はこれからどうするかについて話していた。

スーザンの死を悼むこともままならず、島の奥へと必死に逃げてきたためにどの道を通ってきたかもわからない上に奇跡的に戻れたとしてもボートがなくなっているため島から離れるのはまず無理である。

どうしたものかとジョージ達が頭を悩ませる中、提案をしたのは二コルだった。


二コル「高台とかってないのかな?」


ワトソン「高台って・・・島の全貌を見るための?」


二コル「うん。・・・それにこの島・・・誰かがいるか、いたと思う。」


その言葉に一同が二コルの方を向き眉を顰める。


マイク「どういうことだよ!誰かが恐竜たちを作ってるって言いたいのか⁉」


その言葉にうなずきを見せる二コル。それを見たワトソンも頷きを見せる。


ワトソン「そうか・・・。恐竜がいる島が昔からあるなら、すでに有名になってる筈・・・つい最近誰かが作ったとしか・・・」


オリー「つまり、恐竜の製作者さんに助けてもらうってこと?」


二コル「いや・・・その人がいるかどうか話わからないけど、ボートとかはあるかもって。」


テリー「なら早く高台を見つけて建物を探さないと」


ジョージ「ああ。出発だ。」


ジョージの言葉を合図に一行は森の中を進み始めた。

いつ茂みの中から恐竜が襲い掛かってくるかわからない緊張感が彼らの気を引き締める中、周りが良く見えない道なき道を進み続ける中、彼らのうちオリーは何か違和感に築いてふと立ち止まる。

どうしたのと声をかける二コルに「何かいるみたい」と返したオリーはそのままにおいが強くなっていく方向へと歩いていき・・・咄嗟に身をかがめた。

背中に大きな板をつけた恐竜・・・ステゴサウルスの死骸に足に鍵爪を生やした人の胸元ほどの背丈の小型恐竜が群がっている。


オリー「ヴェロキラプトル・・・」


そんな彼女の様子を見てそっと近くに来たジョージにオリーは尋ねる。


オリー「あの恐竜がステゴサウルスを?」


彼女の質問を聞いたジョージはステゴサウルスに目を向ける。あの小型肉食恐竜、ディノニクスは映画などではティラノサウルスに匹敵するほどの恐ろしい恐竜として描かれるが実際にステゴサウルスのような大きな恐竜を襲うことは少なく、自分と同じくらいの動物や小動物、大きくても子供の恐竜かハドロサウルスのような反撃手段を持たない恐竜を主に襲っていたと考えられている。

つまりあのステゴサウルスは老衰で死んだか或いは・・・と、何本かのかけたあばら骨を見ながらジョージは考える。


ジョージ「ティラノサウルス・・・」


獲物を骨ごと食べる恐竜などそいつ以外にはいない。

もしかしたらまだ近くにティラノサウルスがいるかもしれないと考えながら、ジョージはオリーを連れてその場を後にした。


その背中を一体のディノニクスがじっと見ていたことに気づかずに。

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