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悪夢の始まり

スーザンが抜け出していったのを唖然と見ていたジョージ達。

彼らは暫くの間顔を見合わせて黙っていたが、その沈黙を破ったのはオリーだった。


オリー「その・・・連れ戻さなくていいの?」


テリー「スーザンが勝手に行ったんだよ⁉私たちが巻き込まれるかもしれないのに!」


スーザンを連れ戻すかの口論の末、冒険を続けようとするマイクとオリー達が彼女を連れ戻しに森の中へ。ジョージ達はボートの準備をしに浜辺へ来た道を進んでいくことにした。



スーザン「ジョージもテリーももう知らない!・・・さっきの大きな恐竜に食べられちゃえばいいのに!」


その頃スーザンは苛立ちを露にしながら森の中を走っていた。

旅行プランも、これから島でどうするかも自分の思い通りにならずに癇癪を起していた彼女は不注意が祟り足を滑らせてしまう。


スーザン「痛ったぁ・・・」


捻挫で痛む足を押さえながらあたりを見渡すとそこにはたくさんの卵。何かの巣のようである。

何かいるのかなと散策してみれば、彼女の目に映ったのは四足歩行のぬいぐるみのような動物。小さな襟巻にまだ短い三本の角をはやしたトリケラトプスの幼体である。


スーザン「何この子・・・可愛い~!」


小さな体とつぶらな瞳に魅了されて思わず抱きしめていると茂みの中から音を立てて大人のトリケラトプス・・・赤ん坊の親が出てきた。


スーザン「あ、ごめんなさい。可愛かったからつい・・・」


それを見ては慌てて子供を地面に下したスーザン。植物食恐竜のトリケラトプスならそこまで凶暴な動物ではないとたかを括っていた彼女はそのまま足元に逃げた子供を守るように立ちふさがる大人のトリケラトプスにも触れようとして・・・頭を大きく振るった彼の角が打ち付けられて吹っ飛んだ。


スーザン「ちょっと!いきなり何するの!」


あんまりな仕打ちに抗議するスーザンだが、トリケラトプスにとって彼女は我が子に手を出した敵にすぎず、頭を下に下げ角の先を彼女に向けると突っ込んでくる。

咄嗟に横に飛んで衝突を回避した彼女の耳に自身を呼ぶ声が聞こえる。この島で冒険を続ける提案をしていた二人の声だ。


スーザン「マイク!オリー!私はここよー!」


声のするほうに視線を向けて走るスーザン。ここがトリケラトプスの縄張りだということも忘れて彼女はトリケラトプスに背を向けてしまった。

鹿やサイのように背中を向けた相手へめがけて突進してくるトリケラトプス。今度の突進は彼女の身体をしっかりと捉えており・・・


スーザン「いやあああああっっッ‼」


彼女の断末魔を聞きつけてマイクたちが駆け付けたころには、スーザンはその原型をとどめていなかった。


オリー「スーザン・・・そんな」


マイク「やばい・・・逃げるぞ!」


見るも無残な姿になった彼女を見て嘆き、へたり込むオリーを引っ張るようにしてマイクは自分たちにターゲットを移したトリケラトプスから逃げだした。



テリー「ねえ、来た道ってあってるよね?」


ワトソン「うん、この道で会ってるはずだけど・・・」


その頃、海岸に来ていたジョージ達は自分たちが乗ってきたボートがないことに首をかしげていた。

確かにここに留めていたはずのボートが見当たらない。流されてしまったのかと最悪のビジョンを浮かべながらもマイクたちと合流しようと一度島の中へと引き返したジョージ達だったがすぐに彼らと再会した。


オリー「みんな逃げて!早く!」


彼らに手を掴まれ、されるがままに走りつつ後ろを見れば追いかけてきているのはトリケラトプス。


ジョージ「あいつに何したんだ⁉」


マイク「知らねえよ!でもスーザンが何かしやがった!」


二コル「そのスーザンはどこ⁉」


ワトソン「その話はあとにしよう!とにかく今は逃げるんだ!」


彼らは右も左もわからないまま森の中を走り抜け、何とかトリケラトプスから逃げきれたものの、来た道などわからないほど奥へと行ってしまった。

そういえばトリケラトプスって角や嘴の維持のために肉を食べることもあったらしいですね・・・

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