表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/1

検証しようではないか。とある兄弟が起こした奇跡は、果たして必然の出来事だったのか。後世の人間なら何とでも言えよう。だからこそ、この現在に平行世界で生きる者が書き記さねばならない。いや、書いても、読まれなくては死んだも同然である。一人でも多くの目に触れるよう、小説投稿サイトに残そうではないか。


これは、ある異世界の話である。しかし、現実世界に少しの関係が無いものではない。我々人間は常に現実と空想とを行き来し、アイデンティティが保たれている方へと逃避するのだ。空想から逃れられなくとも、そこにはやはり人類のドラマが待っている。


私は、肥沃な国土を持つユーデンライト国の、とある公爵家に招かれた。執事として長年勤めることになった私は、初めてこの地へ降り立ったときに表現のしようがないほどに有頂天であった。


公爵の名はローゼン・ボイジャー。彼には三人の子がおり、男児が一人、女児が二人であった。長男のザーグは何をさせても出来が良く、とりわけ魔法の扱いに長けていた。しかし、ザーグは激しい劣等感を持っていた。それは二女のミリューに対してである。真ん中の子サリィナは生まれつき目が見えなかった。二女のミリューは物静かで、それでいてザーグよりも良くできた。幼少期から高等教育が終了するまで、知力、魔力ともにザーグを上回り、体力も少し上にくるくらいであった。


ローゼンは妻に断らず、ミリューを王の元へと推薦した。若き王子はたいそう気に入り、彼の剣となるよう、国軍の司令官の座を与えた。一方、ザーグは地方都市に住む王族の元へと派遣され、失意の生活を送るのであった。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ