11日目 急げ、天国と地獄
運動会、体育祭は終わりましたか?
九月の半ば、まだまだ暑い炎天下の中、体育祭は行われた。普通なら体育祭が終わったあとは帰るのだが、僕は違う。いつもの音楽室に来て楽譜を漁った。
「持ってたっけな・・・」
今日は体育祭。そして体育祭や運動会で欠かせない曲。もうわかっているだろう。
そう、「天国と地獄」である。
誰もが聞いたことのある曲だ。僕も運動会で聴いて弾きたくなり買ってもらった。
現在、その楽譜を探し中である。
「あれ、来てたんだ。てっきり来ないのかと思ってたよ」
「絶対今度来たとき怒鳴られるんで」
「よくわかったねぇ」
どこからともなく音楽室に入ってきた彼女は察しというか感が強いのか僕が探している楽譜の曲名を当ててみせた。
「天国と地獄でも探してる?」
「・・・大正解」
「うわ、本当!?」
曲名を当てられて大喜びしていた。
「よくわかったね」
「今日はなんて言ったって体育祭だったからね!」
そして天国と地獄を口ずさみ始めた。
この曲を聴いているとどうしてもせかせかしてしまう。
そのおかげか、すぐに楽譜を見つけることができた。
楽譜を見てみるとなんともまぁ凄いスタカートである。ギリギリ楽譜を見なくても弾けるが補助である。
「これ流しながらなら速く走れるかも!」
「そういうのは関係ないんじゃない?」
「そうかなぁ」
今日は丸一日、急がされる体育祭だった。
運動会必須曲、「天国と地獄」でした!確かにこの曲を流しながら何かやったら速くできそうな感じしますよね?
では、そんなわけですけどこの曲の作曲者をご存知ですか?ジャック・オッフェンバックという方だそうです。そして、ジャック・オッフェンバックはオペレッタの曲を多く手掛けており、「天国と地獄」もオペレッタの曲だそうです。「天国と地獄」は「地獄のオルフェ」の別題だそうです。全くわかりませんが調べてみてください!