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過去とSafe word

アディーの弟と話をし、ダイナミクスについて悩む時雨。

また、一度もSafe wordを口にしない無理をしようとするアディーとの繋がりを深める為に躾けをすることに──




「えっと、ロイ殿下もお……私と同じDom何ですよね?」

 王族という事もあって、時雨はガチガチに硬直していた。

「はい、あと僕のことはロイと呼んでください。あと、いつもの口調でいいですよ」

「い、いいのですか?」

「いいんです」

「──じゃあロイ、何が聞きたい?」

 すぐに順応できる彼はいつもの調子に戻ってロイに問いかけた。

「兄様とはどんな感じで?」

 直球な質問に、時雨は少しだけ考えてから口にした。

「Playの前に二人の時間をゆっくり過ごしてからPlayに入る。Play中はCommandの後めっちゃ褒めるし、体が近くにあるときは撫でたり抱きしめたりしてる」

「その時兄様は?」

「落ち着いてるよ。ただ、特定のCommandの時顔色がめっちゃ悪くなったから即座に褒めた、何かSafe wordを言うのが苦手なのかなって俺は感じた」

 そう言うとロイは息を吐き出して、そして安心したように笑った。

「貴方が来てくれて本当に良かった」

「?」

「僕が兄様に会えるかは分かりませんが、どうか兄様を大切にしてください」

「分かってる」

 ロイの言葉に時雨は頷いた。

「あと、僕と会ったことは秘密に」

「──ああ、そうする」

 ロイが部屋を出ると、時雨はふーっと息を吐いた。

「いや、王族って色々あるんだな」

「ロイ殿下は国王陛下によく似ていると言われております」

「え、国王様もDomなの」

「そうですよ?」

「やっぱりDomとかNaturalとかSubとかまだまだ分からないなぁ……」

「仕方ありませんよ、シグレ様はこの世界に来てまだ日が浅いんですから」

「でも、Playはしてるんだよな」

「そうしないと欲求が満たせませんから」

「大変だよなぁ……」

 時雨は他人事のように呟いた。



 その日も、屋敷で時雨はアディーの屋敷に居た。

 二人でゆっくりと談話をして、過ごしていた。

「ダイナミクスが無い世界か……羨ましいな」

「アディーはSubであることがいやか?」

「……少しな」

「そっか……」

「でも、シグレのおかげで少しずつ受け止められるようになった」

「そっか、ありがとうな」

 時雨はアディーの頭を撫でた、アディーは穏やかな表情で受け入れていた。

「……そろそろPlayを……」

「いいのか?」

 頷くアディーに、時雨は少し考えて言葉を発した。

「『Roll』」

 アディーは床の上で仰向けになった。

「よしよし、いい子いい子。よくできました」

 少し顔色が悪くなったアディーを抱きしめて時雨は背中をさする。

 アディーはふにゃりと笑って目を閉じた。

「アディー、無理せず嫌ならSafe word言っていいんだぜ?」

「大丈夫だ……」

「ダメだ、Safe wordを言えないような関係性はDomとSubの信頼が築けてない証拠だろ?」

「……」

 アディーは無言になった。

「アディー、少しだけ、躾ていいか?」

「……分かった」

「『Crawl』」

 時雨の言葉にアディーは四つん這いになった。

「いい子だ、じゃあ、いくぞ」

 時雨は加減してアディーの尻を叩き始めた。

「~~!!」

 アディーの顔色が明らかに悪くなる。

 五発目の尻たたきの直後──

「『やめてくれ』!!」

 時雨は尻たたきをやめて、アディーを抱きしめて頭を優しく撫でた。

「良く言えたな、嫌なことは嫌だと言えてすごいよ、偉いよ」

 時雨の言葉にアディーの目から涙がこぼれた。





「初めてSafe wordを仰ったと?」

「ああ、今まで顔色悪くして我慢してるだけだったけど、漸く言ってくれたよ。勿論ちゃんとAfter careしたから」

「良かった……」

「何かあったのか?」

「……アディー殿下は自分にSubと何度か向き合おうとしましたが、今までどのDomでもSub dropに陥り、殿下は抑制薬でずっと我慢していらしたのです」

「もしかして、Safe wordが言えなくて?」

「はい躾の最中にSub dropに陥り……シグレ様」

「何だ?」

「アディー殿下の事、本当にお願い致します」

「お、おお」

 時雨は自分は予想以上に大事に巻き込まれていることに今気づいたのであった。







時雨が異世界から来たDomだから、だけでなく、時雨の性格もありアディーはSafe wordを口にすることができました。

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