【第二章】第四話
「いてぇ!いったい何しやがる!このメス蚊アマ!」
快感に移行するヒマもなく、花子は瞬時にハナゴンに変身した。
「そ、それじゃん!その怒ったイカツイ顔。も、萌ふぇ~!萌ふぇ~!」
「なんだ、コイツは?人の顔見て、フニャフニャになってやがる。ワケのわからんメス蚊アマだ。」
「ハアハアハア。なんとでも言えばいいじゃん。とにかくこれでオペを教える気になりそうだけど、もう一押しじゃん。」
息を切らして頭を下げながらも、チラリとハナゴンの胸を見た木憂華。
「やっぱりこれか?ハアハアハア。そ、そのふくよかなおっぱいで。」
「これをもふもふしたいっていうのか?」
「こうしてくれじゃん!」
木憂華はハナゴンに抱きつき、背中に両手を回して、左右に振った。ここでは身長差がポイント。
『ぺちっ。』
『クワァ!』
おっぱいで自分の顔を叩いた木憂華は、奇声を上げた。
「これがうわさのおっぱいぺチじゃん!」
「その言葉、ビミョーに使い方が違うような?」
「強気な女子からの柔らかいけど濃厚なペチ。Qは、Qは、萌ふぇ~!萌ふぇ~!萌ふぇ~!バタン。」
おっぱいペチ快感で萌え尽きた木憂華。
数分後、ようやく立ち直った木憂華に、詰問口調で迫るハナゴン。
「こちらは義務を果たしたんだから、オペについて教えてくれよ。早く、早く。」
「わかったじゃん。そう焦るなじゃん。」
「オペ、つまり魔法を発生させる基本は、『ペインシーケンス』じゃん。」
「ペイン試験?」
「ペインシーケンス。痛みを順番に与えるということじゃん。」
「言ってる意味がさっぱりだ。」
「まさに脳筋じゃん。まあ、それがチャームポイントなのじゃん?それは置いといて。痛みは触る箇所で違っている。複数の患部刺激を順番に行うことで、痛みを連続させる。しかも違う種類の痛みを与えることで、魔力が醸成される。発達した積乱雲から発生した静電気が集まって、飽和した時に雷になるのと同じ理屈じゃん。おっさんは、意識がなかったので、痛みを認識することなく、オペを使えたということじゃん。オペは治療の中でも本来いちばん痛いものだから、魔法にそんな名前がついた。但しそれは意識のない歯周病獣だからできること。歯医者はそんなことはできない。痛み分割。大きな痛みを分割。『痛み分け』というじゃん。と言っても痛みはひとつ。それを分けるのは物理的には有り得ない。そこで出てくるのが痛覚操作じゃん。一言で言えば、大脳を騙すことじゃん。」
「大脳を騙す?言ってることが全然わからないぞ。」




