表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
26/80

【第一章】第二十五話

突っつきバトルという阿鼻叫喚タイムは数分間継続した。


「「うぎゃああ。・・・ハアハアハアハア。」」


悲鳴が途切れ途切れとなり、激しい息遣いだけが残っていた。


『バタン、バタン。』


あまりの痛みにふたりとも、玄関先に突っ伏した。ハナゴンは、『気持ちいい』が大きく優先していたのは間違いない。しかし、勝負という点では引き分けであった。


「こ、この俺が勝てなかった。悔しい。ううう。」


勝てない悔しさでハナゴンは涙した。


ハナゴンの様子が、倒れていた絵梨奈の右目に映った。


「こ、これはハナゴンさんのオトコ泣き!レ、レアモノですわ~!も、萌へ、萌へ、萌へ~!」


急に元気を取り戻し、すっくと立ち上がった絵梨奈。


「ハナゴンさん、そんなところに寝そべってる場合ではありませんわ。あなたに勝利の女神がニヤリとしましたわ。」


「なんだ、そのブキミな言い回しは。なんだかわからないけど、俺が勝ったのか?」


「残念ながらそのようですわ。では中に入りますわよ。」


古びたドアノブには鍵がかかっておらず、ギィィという耳障りな音を発して、扉は開かれた。


建物の中には調度品、絵とかの飾りは見当たらない。


6畳ぐらいの四角い入口からターヘルアナトミアと書かれた部屋のドアが3つある。


それぞれ①から③の部屋番号がついており、さらに『逃げ込み、駆け込み大歓迎!』とある。小さく診療報酬表も張られており、れっきとした歯科医ルームに見える。


さらにドアには、『診療中』という札と、『本日の診療は終了しました』という札がぶら下がっている。


ターヘルアナトミア①の部屋だけが診療中である。


「獲物が逃げ込んだのは、①の部屋かな?」


「そのように思われますわね。」


「よ~し、行くぜ!」


腕まくりしたハナゴンは、女子にしては隆々たる筋肉を見せた。


ハナゴンがドアを掴もうとした瞬間、ドアが開いて、そばかす女子高生が飛び出してきた。


「あ~、スッキリした。痛かった歯が治っちゃった。」


満面の笑みを披露しながら、外に出て行ったそばかす女子高生。


「「あれれ?」」


ハナゴンと絵梨奈は同時に足をすべらして、床に頭をぶつけた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ