【第一章】第二十二話
「実際そうなんだろ。俺は生肉食ってるけど、焼肉女も実は生肉が好物なんじゃないのか?今し方殺した野獣の、血が滴る新鮮な肉は絶品だぜ。ほら、焼き肉女の口の中は涎が溜まってこぼれ落ちるだろ。合わせてほっぺたも落としな。」
「なんという下品な言葉を続けるのですか!生肉を食べるなど、原始人のやることですわ。まあワタクシたちも馬肉刺身を賞味することがないわけではありませんけど。ゴクリ。」
「やっぱり同類じゃないか。仲良くしようぜ。」
「とんでもありませんわ。それよりそこの歯石獣を退治するのですわ。」
「わかってるよ。こんなヤツ楽勝さ。」
ハナゴンは大ドリルの方向を絵梨奈から歯石獣に向けた。
「今回は虫歯が痛かったせいか、力が漲ってるぜ。えいっ!」
気合いを込めてドリルを歯石獣の頭に突きつけた。すると、頭には瞬時にひびが入り、粉々に破壊された。
「請求額は31,000円ってところかな。まだまだ足りないなあ。おい、焼肉女。患者がいないから、学園が支払請求はしてくれるんだよな?」
「それで間違いありませんわ。でも山場さんはひとつ見落としがあります。」
「なんだ?難癖でもつけようってのか?」
「性格も口もひどく悪いですわね。これで今週のノルマはクリアですわ。」
「どうしてだ?金額は全然足りないぞ。」
「倒れたゴーレム型歯石獣をよくご覧なさい。あれは、インプラントが歯石獣になったもので、保険適用外ですわ。つまり、請求額は治療代全額になりますから、10万円を超えますわ。」
「なんだと!?それじゃ、これで今週のノルマ完了だということ?」
「そうですわ。」
「ありがとう!うれしくて泣けてくるぜ。おんおん。」
「うれし涙の泣き顔、おいしくいただきましたわ。萌へ、萌へ、萌へ~!~!」




