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【第一章】第二十一話

日中は自分の『診療報酬獲得授業』に専念していた絵梨奈は、噴水の前に戻ってきた。


『フーッ』と大きな溜め息をつく花子。


「やっぱりダメダメでしたわね。もうこうするしかないようですわね。本当は泣いてる山場さんをなめるように見たいのですが。」


絵梨奈は自分の口に手を差し入れた。痛さに端正可憐な顔をわずかにしかめて、取り出した少し血の付いた前歯。絵梨奈は歯を振ると、細長いステッキに変わった。絵梨奈はステッキを花子の口へそのまま突っ込んで、中をグリグリ。


「???・・・うぎゃああ~!」


不意を衝かれた花子は3秒沈黙した後、虫歯への痛覚細胞刺激が大脳中枢に伝達された。


急なことで、『痛い』が『気持ちいい』に転じることはなかった。


「こういうことは自分でやると痛みへの遠慮があって、十分な効果が得られませんわ。やはり他人が手加減なしに押さないと。」


「ひ、ひどいよ!」


涙を流して絵梨奈の非道を非難する花子。


「それ、その崩れた顔ですわ!萌え~!」


「ゴゴゴ~。この焼き肉狼女。俺をどこまでコケにすれば気が済むんだ?今のは特に痛かったぞ。」


 花子は怒り顔のハナゴンに変身していた。


「ご自分でやらないからですわ。自業自得です。」


「焼肉狼女!許さんぞ。」


「その呼び方はお止めなさい。それに泣き顔をどこに置き忘れたのかしら。」


「泣き顔だと?俺のどこにそんな筋肉があるんだ。俺の体はすべてバトルのためのものだからな。なんとか言ったらどうだ。って、黙ってるんだったら、こうするしかないな。」


ハナゴンはすでに武器化した大ドリルを右手で持ち、先端を絵梨奈に向けてそのまま突き出した。


「危ないですわ!」


絵梨奈は、すでにステッキをサーベルに変化させており、金属音を響かせて応戦した。


ハナゴンは攻撃の手を緩めず、大ドリルでの突きを連発するが、絵梨奈は確実に防御した。


「焼肉女は戦い慣れしてるようだな。」


「呼び方をさらに省略しましたわね。それでは『焼肉大食い女』みたいに聞こえるではありませんか。」


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