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【第一章】第九話

翌日朝。花子たちはすでに目覚めていて、互いに背を向けてベッドに座っている。


「さあ、荷物を纏めて、ここを出て行ってくださいな。」


「いきなり、なんなんだよ。あたしは、ここの寮生なんだから出て行く必要なんか、ないじゃない。」


「いつ、寮生と認められましたの?昨日は宿無しヤマンバとして、ワタクシが慈悲でお泊め差し上げただけですわ。」


「なんだって!そこまで言うなら、他の部屋に変えるだけなんだから。」


「あらあら、ずいぶん無理なことをおっしゃいますのね。」


「また変な言いがかりだね。リリーズデンタル学園生徒なら、女子寮に入る権利はあるんじゃないの?」


「生徒ならば、ですわ。」


絵梨奈はニヤリと口元を動かした。


花子と絵梨奈は元着ていた服に着替えて、部屋から出た。一階に降りて、広いスペースに案内された花子。


「さあ、この世の地獄を見るといいですわ。」


重いドアをピシャリと閉じるた絵梨奈。


だだっ広いがかなり明るい部屋。たくさんの歯医者用リクライニングシートが並べられている。それぞれにライトが付いており、部屋の全体照明と相俟って、照度を増しているのである。


『カッカッカッ。』


ハイヒール特有の床を踏む音が花子に迫る。裾の長い白衣には、今付いたばかりに見える複数のシミが照明に光っている。黄色いメガネに、長く山吹色髪の妙齢女子である。


ハイヒールの音と花子の心音が共鳴し、それはだんだんと大きくなり、ついに同化した。


「あんた、服を全部脱ぎな。もちろん下着もな。」


いきなりのマッパ宣言に花子は固まった。一分後、花子の口が動いた。


「ええっ?どうしてこんな場所で裸?」


「歯医者が診察するんだから裸になるに決まってるよ。ちゃんと、エプロンかけてるし。」「これって、エロプレイのハダカエプロンじゃないの!」


「そのエプロンじゃ、不満かい?フツーの歯医者エプロンだと面積がすごく小さくて、もっと恥ずかしい部分が見えてしまうけど。まさか、あんた、露出狂かい?それならもっとウレシイけど。いひひひ。」


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