第1話 転生しました。村が滅びました。
読者の方、一年半ぶりです。久しぶりに投稿します。
皆さんこんにちは。無意識のうちに何百人もの人生を狂わしたらしい神崎龍馬です。
自称神様の言う通りに俺は人間には転生しませんでした。そして気がつくとそこは
「鬼を皆殺しにしろっ!」
「女子供を守るんだっ!」
現在進行形で侵攻を受けている鬼族の村でした。
あちこちから火の手が上がり四方八方から聞こえる女の悲鳴と男の怒号。これぞ正に地獄絵図ですね。
俺は生まれてから何年語ってからか記憶を取り戻したみたいでこの世界での記憶も少しですがありますし自称神様からもらった死の危険を察知する能力も現在進行形で発動してます。つまり既に死の危険が迫っていると言うことです。
とにかくここを離れなければ。
「いたぞっ!鬼族の子供だっ!」
時既に遅し。三人の人間に見つかりました。
人間たちは中世のヨーロッパでありそうな騎士甲冑を来ていて大きな剣を持っています。あれで切られたらいたそうですね。
…と、そんなことをしている暇はありませんね。この状態をなんとかしないとあっという間に自称神様のところへ逆戻りです。
俺は取り敢えず炎の球体を想像し人間に向けた手のひらに出すイメージをします。そうするとバスケットボールほどの炎の球体が出てきました。
「なっ!?詠唱なしで魔法を使うだと!?」
人間が驚いていますがお構いなしに炎の球体を彼らに放ちます。
「っ!回避!」
炎の球体の接近に気づいた一人が残りの二人に指示を出します。
そして人間たちは炎の球体から横に離れましたが甘いですね。
炎の球体は人間たちのいたところまで来ると形をクナイのように変えて俺に当たらないように全方向に吹き出しました。
破砕型手榴弾を真似てみました。
「ギゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」
「い、いてえよぉぉっ!」
「くそっ!くそがっ!」
避けたと思っていてのか炎の球体から意識を話した人間たちは飛び出してきたクナイの餌食となりました。
リーダーと思われるもの以外の二人は致命傷をおったようですがリーダーは急所をはずしていますね。直前に避けたのでしょうか。
しかし、俺は確実に逃げるためにクナイが刺さり手足を動かすことが出来ない人間たちに炎の球体を出して放ちます。
「…ぐぎゃ!」
先程と同じように人間たちに近づいたらクナイとなり全方向に吹き出しましたクナイの餌食となりました。リーダーと思われる者も二度目は回避できずに全身に炎のクナイが突き刺さりました。
これは使い勝手がいいですね。今は非常事態のために後で名前を考えますか。
そして俺は追っ手が来ないうちにその場をあとにしました。
鬼族の村から少し離れた平地には沢山のテントが張ってあり騎士甲冑を着た兵士と思われるものが何人も守っていた。
これは鬼族の村を攻めた『タルカ王国』の本陣である。
タルカ王国はここ【ハーン大陸】の中でもとてもでかい王国である。かつて魔王が大陸に攻めてきたときは率先して魔王軍と戦い幾度となく退けると言う勢力を持っていた。
更に魔王を討伐した勇者を召喚したのもここタルカ王国で今では大勢力となっていた。
そんなタルカ王国は建国時から率先して行ってきたことがある。
それは多種族の討伐である。
タルカ王国は極度の『人間至上主義』の王国で国をあげて討伐を行ってきた。
エルフ、ドワーフ、吸血鬼、猫人、人狼等の村は王国周辺からなくなっていた。
これには回りの国からの批判もあるが彼らにすれば多種族は群れる魔物にしか感じいなかった。
そんな王国が今回の標的に選んだのが鬼族の村であった。
鬼族は額から一本から二本の角が生えていること以外は人間と変わらないがエルフ並の寿命にドワーフ並の器用さ、エルフや吸血鬼と同等の魔術を有しているチートな種族である。昔、鬼族の長一人で小国が滅んだと言われるほどに高い実力を持っていた。
そんな種族を放っておくことは出来ないと言う理由で王国は万を越える兵士とA級魔術士を大量に送り出し更に勇者の一人である【炎熱の勇者】の称号を持つマサト・カンザキをも繰り出して討伐をしたのであった。
そんな大軍勢の前に鬼族は善戦するも数の暴力や勇者の圧倒的な実力の前に殆どの者が打ち取られてしまった。
その討伐を終えた報告を受けた本陣はお祭り騒ぎであった。
酒をのみ、肉を食い、討伐時の自分の活躍などを自慢しあっていた。
そんな宴会騒ぎの本陣のとある場所で数人の人間が静かに酒を飲んでいた。
「今回はお疲れ様でした。勇者マサト」
そう言い勇者マサトに酒を進めるのは万を越える兵士の総指揮を任されたヒドラ・マッケーンズである。
人間至上主義にガッチリと染まる彼は今回の討伐で鬼族を滅ぼせたことに満足したいた。
「ふん、鬼族は精強と聞いていたが噂もあてにはならないな」
実際にマサトは一人で鬼族の半数を殺しておりマサトの実力の高さがうかがえた。
「それはそうでしょう。我々人間が亜人如きに負ける訳はないのですから」
ヒドラはそう言って笑うがこのとき彼は気づいていなかった。いや、マサトですら気付いていなかった。万を超える軍勢の包囲を突破し、脱出に成功していた神崎龍馬がいたことに。




