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序章
えっと、この話は僕が務めている児童養護施設の話だ。
まぁ務めているのは僕だけなんだけど、楽しくやってます。
この児童養護施設は小さい子で幼稚園、大きい子で高校生までの子供達が暮らしている。
人数は5人しか居ないけど、みんな仲がとても良い。
本当に、本当の家族の様だ。
だけど、ここは児童養護施設。
あまり言いたくはないが………
みんなは本当の家族に見放されたんだ。
ある1人は産まれた頃から1人の子。
ある1人は突然家族が居なくなった子。
ある1人は父親から暴力を受けていた子。
ある1人は引き取り手が見つからずにここに来た子。
ある1人は、ふらりと僕の目の前に現れた子。
みんなそれぞれの重い悲しい出来事を持っているんだ。
そしてなによりみんな、特殊な能力を持っている。
それが何よりもこの出来事に関わっている事は間違いない。
さて、もうそろそろみんなが起きる頃だ。
朝ごはんを作ってあげなきゃ。
