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異世界に絶望しそうだ、、、  作者: 世界璃宮
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第一話:始まりと邂逅

初投稿です。


どうぞ。

「誰しもが、何かの才能を宿している。」


小学校一年の時に、出会った僕の担任が言った言葉だ。


幼かった僕だけが、その言葉を真に受けてしまった。


信じれば信じるほど、自分の空っぽさが目に見えてしまうのに___





俺、日向(ひなた)ソウマは、どんな才能にも恵まれない。


周りより少し高い身長。女みたいな中性的な顔。ひ弱な体。


中の下の学力。運動も中の下。


小学校の時の俺はとにかく明るかった。友達であふれていて、クラスの中心で、女の子にも少しだけ人気があって___


中学校に入ってすぐ、親の都合で俺は、東京に転校をした


そして、俺は今の彼女であり、幼馴染でもある月島リサと出合う。


転校をしても、俺は明るく振る舞い、俺はまた新しい友達を作っていた。



そして、いつの間にかお互いに惹かれあっていった俺とリサは一年の夏休みの時に恋人同士になった。



しかし、俺がいたクラスの中心人物であり、学校一の不良でもあった鷹尾(たかお)コウジは、リサに好意を寄せていたらしく、俺は夏休み明けから不良たちからの洗礼を受けてしまった。


リサと一緒に手をつなぎ、リサを教室まで送り届け自分の教室に向かい机に向かった俺は絶望した。


落書きにまみれた俺の机があった。


その時の俺はなぜこんなことをされてしまったのかを分からなかった。


そんなことが一ヶ月続いたころ、俺はコウジに体育館の裏に呼び出された。


そこにいたのは、いかにも喧嘩上がりの不良たち数人だった。


俺はこの時に初めて自分がいじめられる理由を知った。


そして、ボコボコにされた。


リサは俺の様子を見て俺の心配をしていたが、それが奴らの癪に障ったようで、奴らは顔ではなく、体に蹴りやパンチをしてくるようになった。


そして、クラスの支配者であるコウジに嫌われている俺がクラスに受け入れられるわけもなく、俺は中学三年間をいじめに耐え抜いた。


リサには、決して言わなかった。言ったらリサは心配して俺から離れてしまうと思ったからだった。


俺にとってのリサは砂漠に咲く一輪の花だった。


そして、リサとコウジは小学校からの幼馴染らしく、俺がいなくなったらコウジとリサはくっついてしまうと思ったから。


リサの前でのコウジは驚くほど紳士的だった。それがどこか鼻についた俺がいた。


高校と中学はエレベーター式でクラスは全く変わってなかった。


これからのことを考えて頭が痛くなる俺だったが、(あざ)が痛む体をベッドから起こし、壁に掛けられた制服に手を伸ばし、鏡の前で服装を整えた。



鏡の中の俺の瞳は深く濁っていた、気がした。


「そーくん!はーやーくー!」


外から聞こえてくるリサの姿に耳を傾け一階に降り、玄関のわきに飾られた四人の家族の写真に声をかけて玄関のドアを開いた。そのうちの二人の男女の子供の男のほうはソウマだった。


「いってくるよ。父さん、母さん、ミキ。」


彼以外誰も住んでいないこの家に奇麗な声が透き通った。




玄関を開けて笑顔の彼女を見て思わず顔がほころぶ。


腰まで伸びたきれいな黄金色のブロンド。


真っ青な瞳。人形のように整った顔立ちと、抜群のスタイル。


彼女は、イギリス人の祖母の先祖返りらしく、不良のような汚い金髪とは正反対だった。


他愛ない二人の会話が繰り広げられるこの登下校の時間が彼ら二人にとってかけがえのない時間だった。


「でねー、ヒナちゃんったらすごいんだよ?もー笑っちゃうよね!?。」


「あはは。そりゃ確かにすごい。」


いつもどおりに彼女を教室まで送り届け、俺は自分の教室まで歩く。


___ガララッ


俺が教室に入った瞬間廊下まで聞こえてきていた、会話音が一斉に途絶えた。


俺は、いつもどおりに窓側一番奥の自分の席に座った。

机に座って本を開いていると、俺に向かってくる影が四つ。


次の瞬間、俺の顔に本越しに衝撃が飛んできた。


俺はもろにくらってしまい、後ろにあるロッカーに背中を強打してしまう。


大きな音が教室に響き渡るが、俺に心配や同情の視線は全くない。むしろ好奇心のほうが多い。


人が殴られるところを目の前に見れるのだから。


床に落ちた俺は、足だけ見えていた目の前の四人に視線を上げる。


真ん中に立つ汚い金髪は察しの通り、鷹尾コウジだった。相当機嫌が悪いらしくワックスで上げた男どこには青筋が浮かんでいた。


その後ろに立つ不自然な茶髪の三人はコウジの不良仲間だ。


首にドでかいネックレスをつけている茶色の短髪はユウト。


前が見えなくなるのが懸念される背の小さいのがマコト。


無口であり、何を考えているのが全く分からない長身がシンヤだ。


このクラスを牛耳っているのが彼ら四人であり、俺を三年間先頭に立っていじめてきた奴らだ。実にご苦労なことである。


___ゴっ!!!


コウジの蹴りが、ソウマの腹に鈍い音を立てて響き渡る。


「ぐっ!!」


痛みに耐える。ひたすら。


彼らからの暴力を早く終わらせる方法は、痛がらないことだ。


彼らからのキックに耐える。耐える。耐える。


「おい、コウジ。今日こいつリサと手つないで学校来てたぜ。」


そんなことを言ったのは、マコトだった。


コウジからの蹴りが一層に強くなる。


「なんでっ!早く!別れねんだよお!!。」


コウジの怒号が響き渡る。


その狂気を向けられているのはソウマである。


彼は、必死に攻撃から身を守りながら心を沈めていく。


いや、沈んでいった。


いつの間にか、俺は意識を失っていた。いや、


____学校のみんなが。






朦朧とした意識の中で大声が聞こえる。


「すげええ!!」「まじかよ!」どうでもいい感想のような声に交じってとても近くで聞こえるこの声は?


「そーくん!?そーくん!?」


俺はすぐに目を覚ますと、俺はリサの膝の上に頭を乗せていた。


頭がガンガンする。なんでリサがいるんだ?ってかなんなんだこれは?


俺とリサは膝をついているにもかかわらず、他の奴らは立ち上がり歓喜のような大声をあげてはしゃいでいた。


そして、床を見て違和感を覚える。床にはいくつもの文字とは言えないものの羅列が並んでいた。


「えっ?」


思わず情けない声が出てしまった。


リサの手をとり、立ち上がる。


俺たちは体育館ほどの広さの映画に出てくる玉座のようなところにいた。


床には、これまた漫画にも出てきそうな魔方陣?のようなものが床中に描かれていた。


周りには、学校にいたであろう全校生徒がみんないた。


「どうなってんだ?ここはどこなんだ?。」


「分かんない、、、いつの間に意識失ってて、、、」


どうやらリサも意識を失っていたらしい。


天井やらを眺めていると、この部屋の一番奥にあった大きな両開きのドアが音を立てて開いた。


バアアン!


すると、扉の奥から現れたのは、全身を西洋騎士のような鎧と大きな青いマントに身を包んだ一団。


そいつらを率いるのは恐らく女性。それも美しい。


リサと同じブロンドで、顔も整っており、何より鎧越しで分かる胸が特徴的だ。


学校の男子陣は、彼女をいやらしい目でまじまじと見ており、それを女子たちが白い目で見ていた。


一方渦中の鎧美人は大きく、よく通る声で声を出した。


「ここは君たちとは違う世界!君たちは、我がフラン王国が召喚した勇者である!国の総力を挙げて歓迎しよう!そして、君達には使命がある!それはこの世界の断りを外れた存在、魔王を倒すことだ!もちろん先程申したとおり君達には特別な待遇も用意してある!もしも魔王を倒したら、元の世界。元の時間に返すことを約束しよう!」


オオオオオオオオ!!____


みんなが大きく歓声を上げる。


どうやら俺たちは、皆さんお待ちかねの異世界に本当に来てしまったようだ。


俺はリサの手を強く握った。











読んでいただいてありがとうございました。


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