表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
18/35

電車の旅

 綾音の天使の様な囁きに気持ち良い目覚め…。


 今日は、皆と海に行く…。待ちに待ったイベントの日。


 綾音を自転車の後ろに乗せ、待ち合わせの駅へと向かっていた。


『裕也達…怒ってるかな?』


 俺は自転車を漕ぎながら綾音に話し掛けた。


『怒ってるに決まってるじゃん!もぅ!』


『だよな…。』


 このまま家に帰りたい心境だよ。


 待ち合わせより三十分遅れで駅に着いた俺達は、急いでホームに。


 切符を買い、改札口をくぐった。すると裕也と優希はベンチに座って待っていた。


『待たせてごめん!』


 俺は額に汗水を垂らしながら素直に謝る。


『おぅ!どうした?何か合ったかと思ったよ!』


 あれ?怒鳴られるかと思えば、逆に心配させてしまった。


『綾ちゃん!良かったね、裕ちゃん。』


『そだね!』


 二人を見てて思った。楽しそうだな…って。


 俺も綾音と楽しくいられたら…。そんな雰囲気ではなかった。


 電車が来ると、三人は荷物も持たず電車に向かった。


『あれ、荷物は?』


『頑張れぇ!』


 裕也は笑顔で乗り込んだ。優希も沃さと後を追うように乗り込む。


 ホームに残ってるのは俺と綾音だけ…。綾音も俺の事を見ない…目を合わせないで電車に乗り込もうと…


『綾音…。』


 俺は多分今にも泣きそうな表情をしていたんだろう。見るに見かねて綾音が戻って来てくれた。


『はぁ〜…楓はもぉ。持ってあげるから行くよ?』


 綾音は優希の荷物を持って電車に乗り込んだ。


『ありがと。』


 俺も裕也の荷物を持って電車に乗り込んだ。ただ、裕也の荷物…ヤケに重いんだよな…。



 なにはともあれ無事出発する事ができた。




 電車の座席はボックス型で、騒ぐにはもってこいの場所。他の客もポツリポツリしかいないし迷惑もかからない。最初のうちは『騒いじゃダメだよ!』って…結局大騒ぎ!


 皆でお菓子を出し合っていると、裕也がバックを探り始めた。皆、お菓子か何かだと暫し沈黙が続いた。でも、出てきたのはキンキンに冷えたビール!荷物が重かったのはそれね…。


『おい!裕也それ酒だろ?いいのか?』


 俺は正直驚いた。ていうか綾音も優希も…。まるでビデオの一時停止みたいに動かなかった。


『裕ちゃん…。』


 裕也は周りの目も気にせず、せっせと缶にティッシュを巻き“プシュ!”。



 ……かなり慣れてる。



『んにゃぁうまい!』



 …んまぁね。若干一名変な奴がいるけど、どうにか目的地に到着する事ができた。



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ