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楽しいお鍋

作者: しゅうきち
掲載日:2026/10/25

夕飯は鍋でした。

美味しいかったなぁ

純三一家には、中学生を頭に五人の男の子がいる。

純三は怠け者で働かず、いつも酒ばかり飲んでいる。


ある日、母ちゃんが鍋料理の用意をしたが、金がないので

肝心の肉が買えない。


「父ちゃん、肉とか豆腐を買いたいから金おくれよ」

母ちゃんは、酔ってニヤニヤしている純三に言う。

「へっ、金なんかねえよ。酒買う金だけはあるけど、アハハ」

純三は、赤い顔して笑っている。


「母ちゃん、腹減ったよ」中学生、長男の一郎が言う。

「母ちゃん、俺もペコペコだよ」小学生の二郎は怒った様な顔をしている。

「俺も俺も」三郎、四郎も机を叩く。

「あ〜ん、あ〜ん」保育園児の五郎は、泣いてばかりだ。


しょうがないわね、あの手でいこう。母ちゃんは、低く笑って酒の空壜を握り

純三の背後に立った。


しばらくして、鍋からはモウモウと湯気が上がっている。

鍋には何かしらの肉が入っていて、子供達は嬉しそうに箸を使う。

鍋を囲むのは、五人の子供達と母ちゃんだけ。


鍋の中に純三の耳や鼻、チンチンがそのまま紛れているのを、皆んな知っているが、

誰もその事にはふれない。


「割と美味しいお肉だねぇ」母ちゃんは、ニコニコしながら子供達と笑う。

「ありがとう、父ちゃん」子供達は口々に肉を食べながら話す。


母ちゃんは、純三が残した酒を舐めながら、純三が失踪したストーリー

を考え、何を思ったか急に声をたてて笑った。

読んでもらいありがとうございましたm(__)m

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― 新着の感想 ―
しゅうきちさんの書かれる、生活の匂いや季節の空気感が伝わる文章、本当に描写力があっていつも引き込まれます! 導入の台所の湯気や家族の会話のテンポが絶妙ですね。この繊細な描写力で描く、しっとりしたお話や…
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