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【第二幕:教室を魅了する叙事詩。だが、そこには致命的なバグがある】

 授業を担当するのは、深藍学院から来た老教授だった。


 彼の髪と髭は雪のように白く、顔には知恵を刻んだ深い皺が刻まれている。

 まるで何度もめくられた古書のようだった。


 身にまとった色褪せた青い学術ローブにはチリ一つなく、その色褪せはだらしなさではなく、歳月の重みを感じさせた。


 彼はいかなる魔法道具も持たず、ただ竜の皮で装丁された古い教典を胸に抱き、ゆっくりと教壇に上がった。

 その足取りは穏やかで落ち着いており、長年の蓄積によって培われたリズムがあった。


 彼の声は古い井戸のように静かで深く、しかし騒がしい教室を一瞬で静まり返らせる力があった。


「新入生の皆さん、『魔法基礎理論』の第一回の授業へようこそ」


 彼は軽く頷いた。


「私は導師のトーマスだ。これから半年間、皆さんのために、この世界で最も偉大で、最も神秘的な力のベールを剥がしていこう」


 彼は拡声の魔法を使わなかったが、その声は一人一人の学生の耳にはっきりと届いた。


「魔法をどう『使うか』を学ぶ前に、君たちはまず、魔法の『本質』とは一体何なのかを理解しなければならない」


 トーマス教授は枯れ枝のような指を伸ばし、教室のドーム天井に描かれた、世界の創世を示す壮麗な壁画を指さした。


「あそこを見なさい。我々の先祖、六つの魔法の塔を建立した偉大なる存在たちは、すでに千年前から、我々に答えを残してくれているのだ」


「魔法とは、」彼は言った。一つ一つの言葉が古い編鐘を叩くようだった。「激しく流れ続ける、永遠のエネルギーの『大河』だ」


「それは世界の創生の始まりに源を発し、我々の足元の大地、呼吸する空気、そしてあらゆる生命の血脈の中を流れている。それは至る所に存在するが、形もなく、痕跡もない」


 演壇の下の学生たちは息を呑んで聞き入っていた。


 彼は振り向き、チョークで黒板に基礎魔法陣を描いた。

 チョークが黒板をこすり、微かな「サラサラ」という音を立てた。


「そして我々魔法使いがなす全てのこと――呪文を詠唱するにせよ、法陣を描くにせよ、その本質はただ一つ。それは、この荒々しく束縛されないエネルギーの大河のために、我々が利用できる『水路』を掘ることだ」


 彼はチョークで魔法陣の中心をトントンと突いた。


「我々は精神力をシャベルとし、知識を定規として、この『現実』という名の大地に水路を掘り、堤防を築き、そして慎重に、あの激しく流れる魔力の大河から一筋の支流を引き込むのだ」


 彼の手は空中で身振りを加えた。


「水流は我々が設定した軌道に沿って流れ、我々の畑を潤し、我々の水車を回し、最終的に君たちが見る様々な魔法――火球、氷の錐、治癒……あらゆるすべてのものへと姿を変える。すべては、同じ一本の大河の異なる支流に過ぎないのだ」


 この生き生きとした、壮大な叙事詩のような比喩に、演壇下の新入生たちはすっかり魅了されていた。

 彼らはまるで、煌めく星々で構成されたエネルギーの大河を本当に見たかのようだった。

【あとがき】

応援や★★★★★評価、ブックマークが、この物語の火力になります。

次の章も、全力で鍛えます。

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