第五話 対峙
皆さんこんにちは。ヤミです。
最近は暑くなってきて大変ですがこれからも毎週二話ずつ投稿していく予定です。
この作品を読んで暑さを吹き飛ばせたなら嬉しいです。激熱展開で逆に熱してしまったらそれはそれで暑さを熱さで吹き飛ばしましょう。
それでは第五話、お楽しみください。
俺たちは、天井に開いた穴を塞ぎに学校を出た所だった。学校にはスティカとリリィが残っている。緊張していて何一つ誰も話すことなく穴の下まで来た。
「今回穴を塞ぐと言っても私の氷で一時的な応急措置をするだけなんだけど、また破られないように結構分厚く作らないとだから時間掛かると思うけど、みんな回りの警戒を頼むよ。」
シエルの言葉にその場にいた全員がさっきまで以上に気を引き締めた。その時、空から二人の男が降りてくる。
「敵だ!!」
トーマスが叫び全員に知らせる。
「やっぱり、簡単にはいかないよね。」
「ええ。勿論。」
「塞ぎたいのであれば、俺たちを倒してから行くんだな。」
「あなたたちは何者?」
シエルの質問に二人はふっと笑みを浮かべ、一人は被っていたシルクハットを胸元に当て
「私は《プレデター》幹部《殺し屋》ジャック・ザ・リッパーです。」
もう一人は、片眼鏡を掛け黒マントの男がマントを翻し、胸元に手を当て
「同じく《プレデター》幹部《怪盗》アルセーヌ・ルパン。」
二人はそう名乗り終えるとジャックがシエルに指差し
「今回私たちはあなた方と争うつもりは毛頭ありません。こちらの条件を呑んでいただければ、それで私たちは引き下がります。穴を塞ごうと構いません。」
「一応条件を聞いておくよ。」
「感謝いたします。こちらの条件は《王の器》シエル、あなたの奪取です。」
ジャックはそう言いシエルに手を差し伸べる。
「その条件は呑めない。」
「そうですか。では仕方ありませんね。力ずくで奪わせていただきます。」
「全員!戦闘態勢!ここで《殺し屋》と《怪盗》を討つよ!」
第五話、いかがだったでしょうか。
楽しんでいただけたのなら幸いです。
《プレデター》の幹部と遭遇しシエルと引き換えの平和を提案してきたジャックとアルセーヌ。しかし《暁》は悩むことなく《プレデター》と戦います。彼らは何を目的としてシエルを奪取しようとするのか。
次回第六話 巨悪