第一話 地下都市
皆様こんにちは。ヤミと申します。
本日は『小説家になろう』にて初めて作品を投稿させていただきました。
『終末の七勇者』は私自身初めて書いた作品でたくさんの皆様に読んでいただきたく投稿させていただきました。
とても未熟ながら精一杯書いた作品となっているので、ぜひ読んでいただけたら幸いです。
二〇三〇年
《プレデター》が地球侵略を始めて五年が経つ。人類は奴等の脅威から逃れる為、地下に都市を造った。
俺、影塚星影は龍神高校に通う高校二年生。今日もいつものように高校へ行く。地下での生活も慣れ、何の不自由も無く生活している。
「よっ!星影!おはよー!」
不意に後ろから肩を叩かれ、朝から耳障りなほど元気の良い声で名を呼ばれる。
「おはよう。」
こいつは同じ高校に通う同級生の五十嵐悠都。マジで騒がしいく、うるさいが、結構いい奴だ。
そして、もう一人一緒に高校へ通ってる奴がいる。
「おはよ。」
「おはよう。」
「おはよぉ!」
こいつも俺たちの同級生である夕凪茜。うちの学校で一番の美人と呼ばれていて、天然記念物として崇められている。
「なぁなぁ、《プレデター》が侵略始めて五年が経つじゃん?今地上ってどうなってんだろうな?」
悠都がそう口にする。
「さぁな。俺たち人類は地上に出ることが許されないからな。…。」
俺はそう答える。すると茜が
「星影、大丈夫?」
「何がだ?」
「顔色悪いよ。」
「…ちょっとな。思い出したくないことを思い出しちまっただけだよ。」
悠都は
「なぁなぁ、俺たちも戦士になれば地上に出られるのかな?」
「戦士になっても地上には出れないだろ。自ら危険を冒して行くなんて。」
と俺は言う。
「そっか。…いつかまた地上に戻りたいな。」
「うん。」
「そうだな。」
「さて、授業を始めるぞ。お前ら席に着け。…そんじゃあ、教科書一三九ページ開け。今日は明治時代ついてやってくからな。」
先生が話す中、俺の席は窓際で、外から射し込む人工の陽射しに温められ、眠りについていた。
「……天皇は………ってことだ。……憲法に………か。……?」
先生の声が微かに聞こえる。
「おい!」
ふと頭にずっしりした何かが当たる。
「影塚、寝てるんじゃねぇ。答えろ。」
俺の頭に当たったのは先生の教科書だった。
「何ですか?」
「はぁ。何ですか?じゃない。」
その時だった。何かが崩れるような大きな音が地響きと共に伝わる。
「何だ!」
「お!おい!あれ見ろ!」
とクラスの奴等が外を見ながら騒ぎ始めた。その後指差す方に砂煙が上がっていて、日の光が差し込んでいる。日の光?
「まさか!」
先生が声をあげる。先生の「まさか」と言う言葉を直ぐに俺たちは理解した。日が射し込んでいる理由は天井に穴が開いていたからだ。そして、その穴からは大きな顔が覗いていた。
「きゃぁーー!」
「もう終わりだ!」
「俺たち、死ぬのか?」
「死にたくない!死にたくない!」
「誰か!助けて!」
クラスはパニック状態に陥る。
「お前ら落ち着け!声をあげるな!」
先生が生徒たちを落ち着かせようと試みるが、もう先生の声は機能しない。その中何人もの生徒が学校を飛び出していく。
「クソ!」
「また、彼奴らに自由を奪われるのかよ…。星影、俺たち死ぬのか?」
悠都は震える声で聞いてくる。
「大丈夫だ!俺たちは死なない!あの時も逃げられた!今回は先生も付いてる!」
俺が励まそとするが
「星影…。」
悠都はその場に崩れ落ち、茜は涙を浮かべ、俺の袖をつまんでいる。こんなことが起きるなんて考えてもいなかった。悠都を元気付けるためにあんなことを言ったが、本当にここで死ぬんじゃないかと思ってる。だって、目の前に広がる景色は、巨人やオーク、ゴブリンといった異形な怪物たちが街を蹂躙しているからだ。そして、俺もその場に膝を落とした。
「お前たち、もしかしたらこれが最後かもしれねぇ。悔いが残らないように、最後まで生き残れ。」
先生がそんなことを言うと教室の窓を開けて外へ飛び出した。
『終末の七勇者』第一話いかがだったでしょうか。
楽しく読んでいただけたのなら幸いです。
今後とも『小説家になろう』にて投稿していきたいと思っているのでぜひよろしくお願いします。
『終末の七勇者』はpixivにても同作品を投稿しておりますので無断転載等では一切ございませんのでご了承ください。