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改装工事中。  作者: 鳩浦 雪兎
澄んだ空気の朝に。
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 私は一礼し、その場をあとにした。

 さて、12刻半まであと4刻もあるな。この空き時間をどうするか。

 とりあえずは準備時間にあてることにしよう。

 薬草採取だから今から特別準備することはないけれど、依頼書にもあった通り、昼ごはんは現地で取ることになる。となると、簡単な昼食を持っていくべきだ。

 母に頼めば用意はしてくれるだろうけれど、幸い母の持たせてくれているお小遣いも少しはあるし、たまには豪勢に外食といくかなっ!


 うちは、というか、普通の家庭ではお金は『家のお金』なので、個人のお金という意識がないのだ。なので、家族が稼いだお金は大体が母親ないしその役割を担う者に全てを渡し、その人が管理することとなる。なのでうちの場合、大きな買い物は母の許可がないと出来ません。

 ……地球の世のお父さんとかなら、この制度はわかってくれるのではないかな。

 家から独立してチームで活動するようになったギルド員とかはそれぞれが管理することになるのだけどね。


 今の私の残金は、銀貨1枚と銅貨2枚。地球でいうなら、1020円くらいを持っていることになる。

 これをいつも私は20セル……20センチメートルほどの皮袋の巾着を財布としてそれに入れているのだけれど、まぁ財布はこれくらいが普通サイズかな。

 一番大きい金板でも4セル四方で3メルの薄い板だそうだし。もちろん見たことはないけど。あ、メルはミリメートルくらいの長さの単位です。


 これらの通貨は、普通に作ろうとしても作れない。めちゃくちゃ細かい細工がしてあって、中央には肖像画が彫ってあるのだ。

 私なら多分錬成でいけるけど、貨幣の偽造とかはやるつもりもないよ。

 今の金属の価値からすると、大体重さ的には偽造したところで等価だ。ギリギリ貨幣の方が価値はあるけど、技術とか考えたら普通は赤字だね。

 貨幣を作っているのは世界の中央の神殿だそうだ。

 解析は可能だったので調べてみたところ、巫女と呼ばれる方々の手で造られているのは間違いない。


 実は銅貨と銅板だけは原材料が安いのでプラスにはなるのだけれど、めちゃめちゃ苦労して小銭じゃらじゃら作ったところで使うのに困るって話だ。大量に偽造して両替しようとしたところで、目をつけられてすぐにバレるから。

 良く考えられてるよねぇ。


 考えごとをしながらも自然と足は目的地に向かっていたらしい。

 さて、昼ごはんをお願いしようかな。

 宿屋のおばちゃんに。


「おはようございまーす」

 いつものように勢い良く扉を開けて入りたかったが、朝もはやいのでグッと我慢をした。

 流石に早朝から騒がしく入るのはマナー違反だってくらいの良識はある。

 昼間なら容赦なく騒がしく入るけどね。


「おや、ミレイちゃんじゃないか。こんな朝っぱらからどうしたんだい?」


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