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雇われになるメリットとしては、何もしていなくても普通のギルド員より高いお給料が出ること。
それと、その地で定住することも出来て、安定した生活を送ることが出来ること、だろうか。
デメリットとしては、通称塩漬け依頼……皆がやりたがらず一定期間貼り出されたままの依頼のことだけど、それを率先してこなさないといけないこと、それと緊急時には絶対前線に出ないといけないこと、だろうか。
まぁ、父は特に私と同じ水魔法持ちだから、何もしない日は普通はない。魔生石に魔法を込める依頼もよくあるものだし、書類仕事の手伝いなんかもやったりするみたいだから。
魔生石とは、魔獣が体内に一生分の魔力をかけて育む石のことで、魔獣特有の臓器、魔袋の中に存在する。
ものすごく強い魔獣を倒せばニワトリの卵並みに大きな魔生石がゲットできるが、弱い魔獣には直径5mm~直径2cm程度のものしかない。
この魔生石は、直径2cm程度の大きさがあれば魔法を込めることが出来て、込めた魔法の発動は、使う側にわずかなマナしかなくても発動を意識さえすれば使うことが出来るかわりに、使える回数に制限がある。使いきった魔生石は壊れてさえいなければ、もう一度魔法を込めてもらえば使えるようになる。
科学の発達していないこの世界では、日用品の明かりや火付け石、水筒から、魔生石単体での魔法武器、果てには武器につけて魔法剣や魔法槍などまで広く利用しているようだ。
あと、魔獣はこの石を生成するのに魔力をとられてしまうため、魔法を使うものはいない。
というより、魔法が使えないから魔生石が作られるらしい。魔獣なのに魔法使えない。なんでだ。
まぁそんな魔生石に私が興味を持たない訳がないっ!
という訳で調べまくりました。
そしたら、びっくり。なんと2cm未満の魔生石って、捨ててるそうじゃありませんかっ! もったいないっ!
とはいえ、魔法を込める前の魔生石自体は本当にただのその辺にある石ころ。ただし、表面だけは何故か磨かれたかのようにつるつるで、まんまる。
確かにありゃ装飾品に加工しようにも無理があるね。魔法を込めれば、その属性色に輝く透明な宝石みたいになるんだけどなぁ。
ちなみに、属性色は火が赤、水が青、風が緑、土が黄、など。
何でその色かと言われても、その色に見えるから、としか言えない。
人に見える色は、本当にその色なのか、そう思い込んでいるだけで事実は違うのか。そんな話になるしね。
炎にナトリウム足したら黄色く見えるでしょ? 炎にリチウム足したら赤く見えるでしょ? たぶん、魔法と魔生石でそんな反応が起きてるんだと勝手に思ってるよ。
あと私は錬成出来るけど……まぁ、普通に糊みたいのでくっつけても意味ないんだってさ。
見た目が大きくなるだけで、中身はバラバラの球体石ころが2つくっついただけだからねぇ。
簡単に言うなら、例えば別々のマグカップ2つがあるとする。
ボンドか何かで取っ手部分をくっつけたからって、2つ分の水を片方に全部入れることは出来ないでしょう?
ま、そういうことさ。
くっつけたからって、魔生石はマグカップと違って完全に密封状態だから、中身が混じり合うこともないけどね。
だから、装飾品とかに隣あわせに配置しても何ら問題はないんだ。
まぁ、そんなクズ魔生石と呼ばれる小さな丸石の使いみちがないおかげで、私は道端の魔生石を拾いまくって、錬成しまくって、いま私の保有空間にはめっちゃ大きい魔生石がありますよ! ありがたいねっ!




