17
「他の2つの期日はいつまでになさいますか?」
期日……そりゃ出来るだけ早い方がいいよね。
こういう依頼は通常3日程度で期限を切るものだ。
大体依頼する人はすぐ欲しい人だし、ここはアルカナだからね。
魔法を使える人は沢山居るからすぐに依頼を請けてもらえる確率が高い。
「実は、数日中にマギを離れる可能性もありまして、なるべく早くお願いしたいのですが、可能ですか?」
「でしたら、登録魔法ギルド員に連絡をとってみますか?」
登録魔法ギルド員? 初めて聞いたな。
「その、登録魔法ギルド員とは?」
私が質問すると、受付のお姉さんは嫌な顔一つ見せずに教えてくれた。
「あぁ、ミレイ様は、このギルドは初めてですか?
登録魔法ギルド員というのはこの王都特有のもので、マギに常駐、または永住している最上級魔法を使えるギルド員のことです。魔法封入の依頼専門の、いわゆる特殊ギルド員みたいなものですね。もちろん、彼らは優良書きですので、魔法の質は保証いたします。
常時王都内にいるため、彼らならすぐにギルドに来てくれますよ。
ただ、流石にこの時間帯ですので、はやくても明日の10刻以降となりますし、彼らに依頼するならば、依頼される側の商工ギルドランクによって別料金をいただきます」
なるほど、特殊ギルド員の戦闘しない専門職部門みたいなもんで、いわゆる国の御抱え魔法使い集団か。
「それなら、お願いしたいのですが、料金ってどのくらいですか?」
「魔導師のランクにより変わりますが、Dランクは現在マギの登録魔法ギルド員にはおりません。Cランクの登録魔法ギルド員ならば手数料として銀貨2枚いただきます。
Bランクならば銀貨5枚、Aランクならば金貨1枚、Sランクならば金貨5枚です」
それだけなら安いもんだな。
Aランク以上の人に頼む必要もないしね。結界魔法の方もCランク以上あれば十分だ。
まぁ、依頼を出す方も銀貨2枚の手数料で早く確実に依頼を請けてもらえて、請ける方にとっては定期的に仕事とお金が入るし、さらにギルドにとっては依頼の回転がよくなる上に上乗せ手数料が入るから、良いことづくめなわけだ。
まぁ、もし依頼を出してすぐ請けてくれる魔法の強い人が居たら、と考えるなら若干損した気持ちにはなるけど。確実性を取るか、ギャンブルするかの違いだな。
優良書きだと言うから、より良い魔法を込めてもらうための手数料って考えるなら払った方が良いかな。
「光属性の魔導師はCランクの方のご紹介が可能ですが、今は火属性の魔導師への依頼が殺到しておりまして……ファイアの魔生石の方はBランクから上の方しか紹介出来ないのです。
その方にお願いする場合、手数料が銀貨5枚になってしまうのですが……どうなさいますか?」
あー、そういえば魔法商店でもファイアの魔生石が不足してるって話だったもんなぁ。
でも王都の外に行くならやっぱりファイアの魔生石は欲しいし、魔法商店なら1つ銀板2枚だし……。
必要経費ってことで飲み込むか……。
コナウォールの魔法はマナの強さの違いで使える回数が変わるけど、マナの強さ=ランクでもないから、Cランクで十分だろう。
「わかりました。手数料も問題ないので、光属性の魔導師はCランクの方、火属性の魔導師はBランクの方にお願いします」
「承りました。依頼3つの手数料と登録魔法ギルド員への依頼手数料として、銀板1枚と銀貨3枚いただきます。依頼達成報酬もこちらにお預けください。依頼品のゴールドウルフの毛皮2枚分と合わせて、金貨3枚、銀板8枚、銀貨3枚となります」
財布から言われた金額をコナさんに渡し、毛皮2枚を受け取った。
ついでに両替もしてもらったので、手持ちは金貨3枚、銀板41枚、銀貨16枚、銅板7枚、銅貨8枚となりました。
これでやっと、アイテムボックスもどきが最低でも10個は作れるかな。
普通の冒険者は持っててもチームの人数分の5つか、プラス予備で6つ程度だから、10個も作るつもりはないけどね。
冒険者チームを組んで3年くらいって話の棘花のメンバーも持ってるのは2つだけだったし。金板5枚の壁は高い。
実力でアイテムボックスをメンバー分揃えられるくらいになればBランクが近いと言われている。
……金持ちの貴族とか商人の子どもとかなら別だけどね。




