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王都内人材依頼の枠には恒久的な店員や見習い募集から王候貴族のメイド募集、兵士随時募集などまでが貼られている。
冒険者募集依頼の枠では、チームメンバーとなる冒険者や、移動の際の護衛冒険者を募っている。
1日だけチームを組みたい、なんて依頼もあった。
生活依頼は、庭の草むしりや犬の散歩、排水口掃除やジャガイモのかわむきや皿洗いなどの単純作業、一時的な店番募集、などのいわゆるバイトのようなものが多い。おそらくおまけカード所持者向けなのだろう。
特殊依頼の枠には今は何も貼られていなかったが、どれにも当てはまらない依頼などが来た場合はここに貼られるのだろうな。
その木板の後ろには一人で座れる椅子が縦に6列、横に10列並んでいる。
商工ギルドは少しこみ合っているようで、8人ほどが椅子に座って受付待ちしているようだ。
その列の先ある受付カウンターには、流石に王都であるだけあって、綺麗な女性や可愛いお姉さん、イケメンなど、若いであろう受付が10人もいた。見目麗しい人が揃えられているのだろう。
しかし、さっきの武術ギルドでも思ったんだけど、髪の色がカラフルだなぁ。
この世界の人は茶髪、黒髪、赤髪、白髪、金髪ってところなんだけど、あれは解析したところ染めているのではなく光の魔法で色を変えているらしい。
街の若者とかも変わった色をしていたし、流行なのかもしれない。
受付待ちの椅子に座って待ち、前の椅子が開くたびに前へと移動する。
護衛依頼達成の報告には護衛された本人だけで問題ないのだが、依頼達成の報酬を受け取るためにジョージさんも後ろに並んで座っている。
待ち時間で周りの人を観察してみると、王都の装飾品は随分と進化していたようだ。
ウェリルは田舎だから、どうしても流行が届くまでに時間がかかってしまうことだけは残念。
デザインをチェックしてみると、土台や鎖に存在感ある宝石のトップが流行みたいだが、指輪に関してはリング部分に細工をしたものもあるようだね。
指輪やブレスレットやペンダント、それにブローチや髪留めをつけている人は居たけれど、イヤリングやピアスをしてる人は見当たらなかった。
アンクレットはたぶん服装的に需要はない。
最初からあまり奇抜なデザインは良くないかもしれないと思ったけど、このデザインの進み具合から見ると意外とイケるかもしれない。
横入りされることもなく、一番少ない列を選んだはずの私たちの順番が来るまで、実に3分の1刻。つまり20分ほどかかりました。
でも、意外と有意義な時間だったな。
それぞれの依頼カウンターは衝立で仕切られており、周りを気にせずに依頼などが出来るよう配慮されている。
内密にしたい依頼とかはそんなに多くないと思うけど、やっぱり人の目があると依頼しづらいもんね。
しかし、これは早いのだろうか、遅いのだろうか。
書式の均一化が始まっているんだから、早くこの世界のギルドにも依頼受付カウンターと依頼達成カウンターをわけるくらいの効率化を導入してください。
「ご依頼ありがとうございます。お疲れ様でした」
受付してくれたのは青いロングヘアのお姉さんだった。アルカナでは長い髪にマナが宿るという迷信があるのでロングヘアの人が多い。今はもう迷信って判明しているけどね。
依頼達成のサインをしてその書類の処理が終わったので、次に待っていたジョージさんと場所を変わると、ジョージさんにマギの商工ギルドから報酬が支払われた。
ウェリルにいるハインツさんからの報酬を何故マギで受け取れるのかというと、商工ギルドの資金が共有だからだろう。
アースガイアにはまだ銀行のような仕組みはなく、商工ギルドへとお金を預けたりする仕組みも特にない。……のだが、似たような仕組みは既に使われているのだ。
商工ギルドでは場所ごとに一定の資金が保管されているものなのだが、一定期間で資金の残高を確認するらしく、その際に多いならばフリージアにある本店に送金し、少ないならば本店から補充されるらしい。これはハインツさん情報なのでかなり正確な情報です。……たぶん。




