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やっと王都にたどり着いた。
ウェリル以外の場所には初めて来たよ。
ここではどんなことがあるのかな。
分かれ道で少し休憩を取った後にマギへと真っ直ぐ進めば、昼過ぎの16刻頃には山の木々の合間からマギの門が見えてきた。
アルカナの王都であるマギには東西南北の4つの門があり、それぞれ色で分けられていて、それぞれの門は大型馬車が余裕ですれ違えるほどの大きさがある。
今見えるのは白色だから、ここは西門。元々は黄色だったが、歳月によって白っぽくなってしまったため、白門とも呼ばれている。
マギは城を中心に街が拡がっており、その周りを高い城壁に囲まれている。
「そこの馬車、とまってくれ。すまないが、少し中身を見せてもらう」
検閲か。
門の横に左右2人ずつ、4人の鎧を着た男が立っていて、そのうちの2人が馬車に近づいてきた。
「はい、構いませんよ」
そう言って馬車を降りて後ろに周り、ホロの布をめくった。
しばらくすると荷物を一通り確認し終えたのか、通る許可を貰えた。ちなみに通行料はかからないよ。
野菜とかは袋を開けて確認したみたいだけど、この世界には違法薬物や持ってるだけで違法な物体なんてものもないから、野盗が隠れていないか確かめる程度で十分なんだろう。
まぁある意味では違法薬物のようなものはあるにはあるけど、どちらかというとその使い方が問題で、許容範囲を超えなければ持っていても使っても問題はない。地球で言うモルヒネとかそんなイメージかな。
やっとマギの街に入れたので、本来ならすぐに宿屋を探すところなのだが、まずは商工ギルドへと向かわないといけない。
護衛依頼達成報告と、危険特殊魔獣の報告をしないといけないからね。
王都の中では馬車に乗って移動すると罰金が発生してしまうため、先にクゥラと馬車を物車商人に預けに行った。門のすぐ側にあったので迷うことはなかった。
「では、お預かり致します。一晩につき預かり料銀貨5枚ですが、餌代は別料金となります。引き渡し時にお支払いをお願い致します。
当日引き渡しの場合は銀貨3枚となりますが、預けなおしの予定がある場合は事前にこちらに言付けして下さいませ。再びのお預かり時に返金となります」
「わかりました。よろしくお願いします」
棘花の面々によれば南にギルドと解体屋があるとのことなので、物車商店を出た私たちはそこに向かうことにした。
さすが王都、店や家がところ狭しと並んでいて、人の出も多い。
西側のこのあたりは、武具の店が多いみたいだな。あとでゆっくり見よう。
棘花のメンバーの話と書物による私の知識をすり合わせたところ、マギの地理はだいたい間違っていなかった。
マギには中央に城があり、その周りをぐるっと貴族などが住む高級住宅街が囲む。中心の城に近いほど住む人の位が高いらしい。
一般住宅街は、城から見て北の区画で、こちらも城に近いほど土地にかかる税金が高いそうだ。
門や城壁に近いほど土地は安くなるが、最低額でも一軒分の土地で一年住んだら金板1枚するらしい。まぁ確かに最初に土地を買ったりする訳ではないけど、いわゆる住民税が金板1枚だよ?
そして今私がいる西には主に武具商人の店が並び、こちら側には宿屋は1軒しかないとのことだ。
宿屋は基本的に旅人の目につきやすいように表通りにあるので、門をくぐってすぐに見つけられた。
棘花の情報によれば、この小さめの宿屋は料理が美味しくて料金も比較的安めなのでオススメという話だ。
他の区画にある宿屋もそれぞれオススメを教えてくれたが、一番良さそうなのは西側の宿屋かな。
料金が安いのは魅力だし、クゥラを預けたのが西側の物車商店だから、近い方が餌をあげに行くにも楽だし。
部屋を借りる時に埋まってないことを祈ろう。




