第4話「修行、そして目覚め」
試験から数日後、一年の修了式。
僕は闘技場で行われた試験の記憶が曖昧な状態で目覚めた。
起きてからは担当教員にいろいろと尋ねられたが答えることができず、困っていたところレーネ教授が間に入ってくれて穏便に済んだ。
僕は最後に見た赤毛の女性がレーネ教授なのではないかと思ったが、この人は学院内で必要なとき以外一切魔法を使うそぶりを見せたことがない。
ましてやあんな真剣な表情などしているところを見たことがない。
レーネ教授は僕に何も尋ねることもせず、僕が気を失ってから何があったのかを淡々と話すだけだった。
そして最後に修了式が終わったら自分の所に来るよう言い残していなくなってしまった。
今日の修了式にも姿が見えない。
ほんとあの人は何を考えているのやら。
修了式の日まで僕は体を動かすことができず、寝たきりだったため魔法具の開発に集中することができたのだが、一つ目を作り始めてから体に少し違和感を感じていた。
担当医に訪ねても異常はないと言われたため、そのまま気にしないことにした。
動けるようになって教室に入っても何も言われることがなかったが、今まで以上に視線を感じるようになった。
そしてクリスティーナさんは今までのように僕を罵ることもしなくなった。
違和感を覚えつつも修了式が終わってから僕はレーネ教授に会いに行った。
教員室にもおらず探し回っていると、工房に明かりが点いているのを見つけ足を踏み入れる。
すると中には僕が今まで作った魔法具を眺めているレーネ教授がいた。
「来たか・・・・・・」
なんだかいつもと違ってくらい雰囲気を漂わせるレーネ教授。
「は、はい・・・・・・それで話って?」
僕が単刀直入に聞くと真剣な表情をしてレーネ教授は向き直った。
「はっきり言おう、君は今のままでは長く生きることはできないだろう」
その言葉を聞いた途端僕は絶句した。
――僕が死ぬ?なぜそんなことに……――
「なぜだ。といったところか。まぁそうなるだろうな。いきなり死を伝えられたらな。だが、私は今言ったはずだ。今のままでは、と」
それを聞いて僕は顔を上げる。
するとレーネ教授は優しく微笑んだ。
「私がお前を鍛えてやろう。お前が力を付ければ自然に死ぬことはまずない」
「そ、そうなんですか。でもなんで急にそんなことに……」
「ここで話すわけにはいかんな。どこで誰が聞いているのか分からないからな」
そう言ってレーネ教授は窓の外に目をやる。
今は夕方で空がオレンジ色に染まり、日が暮れるのを表している。
それを背にしたレーネ教授は決心した表情で言った。
「これから私とお前は修行の旅に行くぞ!」
「え……?」
レーネ教授の言った言葉を僕は理解することができなかった。
「修行に行くと言ったんだ」
「で、でも・・・・・・修行と言っても、学校がありますし・・・・・・」
「それには心配いらない。もう私が手を打っておいた。さぁ、今から出発するぞ。準備したまえ」
この人は何を考えているのかさっぱりわからない。
振り回されることは目に見えているがこの人は言い出したら聞かない。
それに生きるため、この人を信じることを決意したのだった。
修行の旅に出てから数日後、僕はレーネ教授に連れられ謎の森の中で魔法の特訓をしていた。
防御、回避はもちろん、今回は魔法が使えるようになるための特訓もした。
何度も理由を尋ねたがレーネ教授は答えてくれなかった。
そしてここに来て三ヶ月くらいが経過したある日。
「さて、そろそろ頃合いだろう。お前のことについて話すとしよう」
急にそう言い出したレーネ教授は真剣な表情で僕の方に向いた。
「初めにお前の中を覗いたときから薄々気づいてはいたんだがな。お前には魔力がないのではなくて、お前の魔力には制限がつけられていたんだ」
「どういうことですか?」
「まぁ簡単に言えばお前の中に何かが宿っていてそいつの力が強大すぎるが故に体がセーブをかけてしまった。つまり封印に近い鍵がかかっているといったところか」
「鍵・・・・・・」
「そしてそれが暴走しかけたのが試験の時だな。死に近づいたことで鍵が緩んだんだろう。何か心当たりはあるか?」
「声が聞こえました」
「声?どんな声だったかわかるか?」
「えーっと、あまり思い出せませんが、男の人の声でした」
「男・・・・・・か。私はお前の中に宿る魔力に見覚えがあってな。恐らく魔族・・・・・・しかもかなり強力な魔族だな」
「でも魔族なんてファンタジーじゃないんですから」
と冗談半分で言ってると思った僕は言った。
しかし、レーネ教授の表情は変わらず、話を続けた。
「確かにな・・・・・・魔族はここには存在していない過去にもな。しかし、別世界からと言ったらどうする?」
「べ、別世界・・・・・・?」
「あぁ、信じられないといった顔をしているな?そうだな・・・・・・私が異世界から来たと言ったらお前は信じるか?」
「・・・・・・!?」
あまりの事に驚いて声を出せなかった。
――レーネ教授が異世界から来た?そんなことが本当にあるのだろうか――
そんなことを心の中で思うとレーネ教授は呆れたようにため息をついた。
「はぁ・・・・・・お前なぁ、心の中で思えばバレないと思ったか?」
「え・・・・・・?」
「お前の心の中の声は聞こえているからな。というより聞いている、か」
「何してるんですか!」
「お前は何かとすぐ溜め込みそうだったからな」
「うっ・・・・・・」
図星だ。
今まで誰かに自分の悩みや愚痴を吐いたことがない。
吐く相手すらいなければそうなるか。
「初めに出会ったときからすべて聞いていたからな」
「そ、そうですか・・・・・・」
「あぁ、私が嫌いなタイプだって事とかな?」
「あ、あはは・・・・・・そ、それは何もかも見透かしてるような人だったから・・・・・・」
「ほう?まぁ見透かしていたんだがな。それはともかく!今は君の問題だ」
「あ、はい・・・・・・」
「一度会話したのならもう一度リンクすると良い。そうすれば鍵は外れ、君も一人前の魔法使いになれるさ」
「簡単に言いますね・・・・・・」
「ただし、注意することだ下手をすればお前は滅ぼされるだろうな」
「・・・・・・」
一気に緊張感に包まれる。
また死に直面してしまった気がするのは気のせいではないだろう。
「まぁそんな緊張することはない。何かあれば私もできることはするからな」
「さすがに信用ならないです・・・・・・」
「注意点がもう一つあったな。相手と共鳴しそうな感情は避けろ。共鳴してしまったらやつに飲み込まれかねん」
「感情で共鳴?」
「何度か不思議な感覚を抱いたことがあるはずだ。それがトリガーとなる。お前の中にいるやつはかなり強力故に宿している主がそいつの魔力のそれと似たものを抱けば影響を受けて力が溢れるだろう。溢れてしまったらお前は滅ぶ」
「でも、やらなくても死ぬんですよね・・・・・・?」
「まぁ、そうだな。そこら辺もやつに聞くと良い。名前とかは聞いてないのか?」
「名前・・・・・・確かあの時・・・・・・」
名前を思い出そうと試験の時を思い出そうとしたとき、突然激しい頭痛に襲われそれに伴ってめまいがしその場に倒れ込む。
そのまま気を失いかけるときレーネ教授が駆け寄る姿だけをうっすらと確認して目を閉じた。
「こ、ここは・・・・・・」
目を開けるとそこは辺り一面真っ暗な世界。
周りには何もなく、光もない。
周りを見渡していると突然後ろから男の声がした。
「ここはお前の中だ。まぁ正確に言えば私の魔力といったところか」
振り返ると黒を主軸とした服を纏った男がいた。
外見からすると年齢は二十代くらいの青年だ。
「私の魔力って事はあなたが・・・・・・」
「あぁ、その節は少々出しゃばりすぎてしまったようだがな」
「い、いえ・・・・・・助けられましたし」
「やけに引き腰だな?私はお前の中の魔力を暴走させたが故に影響を受けた私までもが暴走してお前の体を奪ってしまっていたのに」
「だからあの時からだが勝手に・・・・・・」
「まぁ、そういうことだ」
「その節はお世話になりました」
そういって軽く会釈をするとその男の人は少し驚いたような顔をしたと思ったら大声で笑いだした。
「ふははは、全くもって面白いやつだ。私に乗っ取られてそのあとは滅びそうというのに原因の相手に感謝するとはな」
「一応一度命を救ってもらいましたし?」
それを聞いてもなお楽しそうにニヤニヤとしている。
「やはり我はお前が気に入った。そこで相談だ」
「な、なんでしょう?」
「お前は我の滅びの魔力の影響で死にそうなわけだが」
「は、はい……」
自分のせいなのになぜこんなに楽しそうにしているんだと思いながらも話を聞く。
「お前が生き続ける方法はある」
「本当ですか!?どうやって!?」
「そう難しくはない、お前が我を受け入れればよい」
「う、受け入れる?」
「あぁ、我の魔力を受け入れ使いこなすのだ」
「で、でも……僕を滅ぼそうとする魔力を受け入れてしまっても大丈夫なのでしょうか?ますます滅びが早まるのでは?」
「それは大丈夫だ。我が気に入らない欲の塊のような奴であれば力に喰われるだろうがお前なら大丈夫だ。お前の中にいる間に頑張る姿を見ていたしな。それにあの女が魔法の師匠となれば大丈夫だ」
「レーネ教授を知っているんですか?」
「いや、知らん」
そのあっさりとした答えように僕は呆れた。
「ただお前を気に入っているが故に助けるのに必死だ。だからこそ今までの間魔法の特訓をし強大な魔力を受け止められる器作りをしていたのだろう。奴は口にしなかったがな」
「そんなことが……」
「それで、どうする?覚悟は決まったか?」
突然切り出してきたので少しの間悩む。
すると男の人が口を開く。
「我がお前を支配するという手もあるが?」
「なんでそうなるんですか!僕の体ですよ!」
「ならば悩むこともなかろう」
「……自信がないんです」
「ほう?」
「いきなりそんな力を付けたって操れないようじゃ誰かを傷付けてしまう……」
それを聞いた男の人は真剣な表情になる。
「それは力を持つ者の悩みにもなりやすいものかもしれんが、我はこの力でいくつもの奴を滅ぼしてきた」
「……」
それを聞いて息をのむ。
「正直言ってしまえば今お前を乗っ取り世界を滅ぼすなどたやすい。しかしな、我は争いを好まん。だが我の世界では種族間の争いが絶えず、お互いを殺し合った」
男の人の表情が暗くなる。
「我の配下も何千、何万人と失った。復讐心に駆られた我は世界を滅ぼすということを選択した。だが、心の奥底では平和を望んでいたのだ。今のお前の過ごす世界は我の世界と似ているものがある」
「種族間の争い、ですか」
「あぁ、一度起きた争いを止めるのは困難だ。お互いを恨み、それが争いの種となる」
「そうですね……それがあるからこそ人間の間でも競争心が生まれ、それが争いの種となっている」
「そう、身近なところから争いは生まれてやまない。しかし地道に流れを変えれば結果は変わる。その希望を我はお前に抱いた」
「え……?」
「お前なら我の力を上手く使えるはずだ。持ち主の我が言っているのだから間違いはない!」
「言い切るんですね……」
「先ほど自信がないと言っていたがその気持ちのままでは到底無理だ。そのまま力に喰われるだろうな」
「だったら……」
「ならば気持ちを変えればいい。強者という自覚を持てばいいだけの話だ」
「そんな簡単にいくわけ……」
「気持ちなど簡単に変えられる。お前の腰の低さに周りがお前を見下すのだ。お前には魔法具を作る才能もあるのだ。自信を持っていいだろう」
「……」
「まだ自信がつかぬか?」
「いえ、なんでそこまでしてくれるのかと……」
「我はお前が幼いころから中から見ていた。貴族から白い目で見られ、挙句の果てに親からも見捨てられる。それを見ていて我慢ならないのだ。だからこそお前を変えて世界の理を壊してほしいのだ」
「理由になってませんけど……」
「お前は今のままだと誰かを失ったときに必ず後悔することになる」
それを聞いた僕は恐る恐るさっき聞いたことを尋ねることにした。
「あの……あなたは配下がいたと言っていましたが……」
「ん?言わなかったか?我は魔王だ」
「魔王!?」
「何をいまさら驚いている」
「いや、聞いてませんし」
「あの女は見抜いていたようだがな?」
「そ、そうですか」
あえてレーネ教授は僕に教えなかったのだろう。
僕が自信を無くさないように気を使ってくれていた。
ここまでいろいろとしてもらったのは初めてだ。
あの人に僕が守るなんて言い出したら寝言は死んでから言えとか言われそう……
といろいろ考えていると
「どうやら決まっているようだな」
「……そうかもしれません」
「なら、これから我の力を使いこなし、自分のしたいことを貫け」
「頑張ります」
「最後と言いたいところだが、お前の話し方と一人称が気に入らん」
「えぇ……」
いきなりダメ出しだ。
「まぁ、そこは我が強制的に直してやろう」
「変な風にしないでくださいよ?」
「安心しろ、これから魔王の力を受け継ぐ奴が笑いものでは困るというだけだ」
いったい何するつもりなんだと思いながらももう文句は言わないことにした。
「では、最後に名を聞いておこう」
「それ、最初にやることですよね?」
「気にするな、最初で最後の自己紹介だ」
「ルイス・ラストラス、です」
「我は魔王、シヴァ=カスース」
そういって握手をする。
僕は魔王の名前と神の名前が気になり尋ねようとするが、視界が白くなっていき声も出せなかった。
目を開けると綺麗な青空が視界に入った。
体を起こすと少し体に違和感があることに気が付くと同時に声がした。
「目を覚ましたか」
レーネ教授だ。
しばらくの間ずっと様子を見ていてくれたのだろう。
「あ、あぁ……」
今自分が口にした言葉に疑問が浮かんだ。
レーネ教授や他の人には敬語で接していたはずなのに無意識に普通に話していた。
これが魔王のやりたかったことかと思いながらも仕方ないと受け入れる。
「それに姿もすっかり変わったな」
「え……?」
自分の体を見下ろすと身長が高くなっていて、水辺で顔も確認するとまるでさっきまで話していた魔王に似ていた。
少し呆れたが出された条件として受け入れることにした。
「多少イケメンになったといったところか」
「それは今までの俺が目も当てられないような人だったとでも?」
「まぁ、可愛がるにはちょうど良かったがな」
やはりこの人には敵わないと思いつつもレーネ教授が多少嬉しそうにしているのが分かった。
「それで俺はどのぐらい寝ていたんだ?」
「まぁ、半年といったところか」
「半年!?」
「冗談だ。元のお前が消えていないようで安心した。実際寝ていたのは二、三日程度だ。起きる少し前に体が何かで包まれたと思ったらこんな青年になりおって」
「からかうな」
「ふんっ、感動の再開とはいかぬな」
そういってレーネ教授はふてくされたように腕を組んでそっぽを向く。
この人にも子供っぽいところがあるんだなと思い微笑む。
「何が可笑しい?笑っている暇があったら魔法の一つくらい使えるようになれ!」
怒鳴られた。
いや、照れ隠しなのか?
「せめて使い魔ぐらい召喚しろ!寝ている間に忘れたなどと言ったら許さん」
そんなに怒ること無いのにと思いつつも渋々召喚するための魔方陣を描く。
すると魔方陣が強く光り始めた。
「こ、これは……」
目の前が光で見えなくなる。
光が収まり目を向けるとそこには幼い銀髪の少女がいた。
彼女は立ち尽くしたまま俺を見ている。
「お前一体どこからさらってきた!」
と、ありもしない濡れ衣を着せてくるレーネ教授。
「俺はあんたにやれと言われてやっただけだ!」
「誰が少女を召喚しろなどといった!」
「……?」
首をかしげて俺たちの言い合いを見ている少女。
二人が顔を向けると少女が口を開く。
「主様は何をしているのですか?」
首をかしげたまま尋ねてくる少女。
「主様?えっと俺のことか?」
聞くと同時に俺に指を指すと少女はうなずいた。
「どうやら今までに見たことないケースだな。人格を持つ使い魔など。
お前は一体何をしたんだ」
「レーネ教授に教わった通りに魔法陣を書いただけだ」
「誰も人を召喚しろなどっ・・・・・・もういい、これ以上は無駄だな。名前をつけてやると良い」
「そんないきなり言われても・・・・・・」
そういって彼女を見ると不思議そうに俺を見てくる。
少しの間考え、考えついた名前は・・・・・・
「じゃあ、ミーアで」
「かしこまりました、主様。固体名をミーアで登録しました」
そう言って軽くお辞儀するミーア。
「まるで機械のような話し方だな。何か持っている能力と関係しているのか?」
レーネ教授がそう言うとそれを聞いたミーアが俺に近づいてきて片手を握る。
「主様に私を使用する際のコマンドを教えます」
「こ、コマンド?」
「はい、私は主様の矛となり盾となります」
「ほう?面白いな。唱えたら良いじゃないか」
「そんな簡単に言われても・・・・・・」
「何事も実験は大切だぞ」
うなずきながら肩に手を置いてくるレーネ教授。
するとミーアの声が聞こえる。
『主様、聞こえますか?これは主様とのみ話せる魔法となっています。思念を通信のように伝えることができます』
『な、なるほど』
思念の魔法で少しの間話しているとレーネ教授がこちらを見ていた。
「なに二人で見つめ合っている。付き合ってばかりの恋人か、お前達は」
ふてくされたように頬を膨らませるレーネ教授。
やはりこの人はどう見ても子供だ。
「では主様、今お教えしたコマンドを唱えてください」
「いつの間にコマンドを?」
レーネ教授が不思議そうに聞くが、ミーアは無視をする。
そして俺の方に飛び火がかかる。
「おい、そこの主、この子にどんな躾をしているんだ」
「俺に言われても・・・・・・」
「主様、あれは無視するのが一番です」
「あ、あれとは何だ!」
「それよりも早く実験ですっ」
急に生き生きとし始めたミーア。
レーネ教授は怒りながらも黙ってみている。
これは早くやれという事だろう。
「わかった。コード・アクセプト」
俺がそう唱えるとミーアが光に包まれ、その光った物が俺の手に収まる。
すると光がなくなると、ミーアは黒い剣と化した。
「ほう・・・・・・」
興味深そうにするレーネ教授。
「私は主様の剣となり、時に攻撃を防ぐ盾となります」
「それで矛と盾なのか」
「はいっ、主様の魔力はとても強力なので使いやすいように私が勝手に適応した形となりました。この姿で大丈夫でしょうか?」
「あぁ、大丈夫だ。そこまで気を使ってくれたんだ、俺も剣に慣れるさ」
「主様はお優しいですね」
「またいちゃついてるぞ」
「そんなことない。気のせいだろ」
怪しそうに目を向けてくるレーネ教授。
すると剣の姿のミーアが元に戻る。
「主様をいじめるのはやめてください」
「いじめてなどいない」
「いつも主様を責めています。私からすると不愉快です」
「んなっ!?お、お前は何様だ!」
二人の言い合いが始まり手に負えなくなる。
しばらくの間言い合いが続きそのまま夜になった。
レーネ教授は次の日からは特訓を再開すると言いだし、新しいメニューが追加されて俺がミーアの扱いに慣れるための剣の特訓が追加された。
魔法が使えるようになったことで特訓がよりハードになり、レーネ教授の厳しさが増していた。
投稿遅れてすいません
これからは早めに投稿できるよう心がけます