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兄者と妹  作者: 永塚次郎
4/7

其の三:抹茶味

今日はちょっとした疑問です。


今晩の食事

・ご飯

・豚肉の生姜焼き、千切りキャベツ添え

・味噌汁(豆腐とわかめ)

・大根の浅漬け(自家製)

・兄者にはビールと冷奴


「時に兄者。」

「ん、何だ?」

「最近お菓子で抹茶味って多くない?」

「あー、そういえばそうだな。抹茶アイスは昔からあるとして、抹茶味のクッキーとかプリンとか。」

「他にも抹茶ラテとか、抹茶ケーキとか。」

「久美もそういうの食べたりするんだなぁ。」

「いや、食べないよ?」

「そういや駄菓子が好きだったな。」

「安いし美味しいからね。」

「たまには贅沢してそういうの食べてもいいんだぞ?」

「やだよ、勿体ない。」

「そういう所はお袋に似てるな。」

「そうかな?で、抹茶味の話。」

「うん。」

「何か、一つの味が流行ったらみーんな同じにしてしまえばいいやって感じがするんだよね。」

「そういやそうだな。」

「だから最近何でもかんでも抹茶味ばっかり。何かうんざりするね。」

「好きな人もいるんだから、外ではあまり言わないようにな。」

「それは解ってるけど…。」

「でも、久美の言ってることも解らんでもない。」

「だよね。」

「会社の近くのコンビニでも抹茶フラッペとか抹茶どら焼きとか。何か狂ったように抹茶味が多いな。」

「私は抹茶は好きだけど、抹茶味って好きになれないな。」

「うーん、俺も抹茶味ってあんまり好きじゃないな。」

「何か一度、友達が学校に抹茶味のお菓子持ってきていて休み時間に一つもらったの。食べてみたらこんなの抹茶じゃないって思ったの。」

「それ言ったのか?」

「ううん、その場は『不思議な味だねー』って言ったら何故か爆笑された。『えー、うそー』って感じだったよ。」

「そんなものか?」

「茶道部の子が『何か甘い抹茶って不思議』って言ってたけど、抹茶はあの苦みがあるからこそ美味しいんだよ。」

「確かに。まあ大体俺甘いもの苦手な方だけど。」

「…卵焼きも塩味のほうが良い?」

「いや、卵焼きは別だ。あれは甘い方がうまいと思う。と言うか久美の味が一番俺にあってる。」

「(テレテレ)」

「でも、何で抹茶味なんだろうな。」

「考えてみたら、確かにそうだよね。」

「一時紅茶味ばっかりだったり、コーヒー味ばっかりの時もあったよな。」

「そう、そこなの!」

「…何がとは一応聞こうか。」

「私達日本人は、一つ流行ったらそればっかりになるって事!!」

「…うーん、うん?」

「最近はほうじ茶とか流行ったりしてるじゃない?」

「あー、そういやそうだな。」

「そうしたら、ほうじ茶ラテとかほうじ茶とか。まったく意味が解らない!」

「お前、かなり敵に回したぞ。」

「だってそうじゃない。タピオカとか。食べ残してゴミ箱にほって、ハエやら何から一杯、食べ残すなら注文するなよって、勿体ない!!」

「…それは俺も思う。食べ残すなら買うなよって。」

「勿体ない精神が抜け落ちてると思うのよ、今は。」

「まあ、久美って不思議なくらい食べきれる量を並べるからな。」

「そこは、兄者の胃袋の許容量かな。」

「…テレパシーてあるのかなって偶に思うよ。」


~兄妹食事中~


「うい、ごちそうさん。」

「はい、お粗末様。」

ポチッ、フー

「なんか最近、電子タバコも体に悪いって聞いたよ?」

「んー、でもこればっかりはやめられないな。いつものヤツがダメだったら尚更。」

「うーん、だったらいいって事にしようかな?」

「あー、有り難いが我慢させるのは気を引けるからな。」

「…何でだろ。匂いは嫌いなのに、染みついた匂いは好きなのって…。」

「…むせる?」

「?」

「いや、忘れてくれ。俺もよくわからない。」

「うん。でも兄者がリラックスできるならそれでいいよ?」

「…いや、久美が第一だからな。お前に合わせるよ。なるべくだけれどな?」

「(テレテレ)」

prrrrr…

「電話だ。もしもし?あ、お母さん?うん。今、ご飯食べたとこ。…えー、猪?あれ処理が大変だから…。え?下処理終わってる?なら大丈夫。うん。土日は家にいるから。」


今日も一日が終わります…。


どうなんでしょうね、お茶系統のスイーツって。

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