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推理のお時間

「しかし、特定出来ないって痛いな。

本当に家の者かもしれないし。。。

ただ家の使用人の服を来ているからと言って、家の者とは限らない。成り済ましの可能性もある。」


「実は、はっきりした特徴が一つ。。。」



「私も同じく。。。」



「なんだ?」



「首の所に大きなホクロがあり、そこから毛が一本生えてました。」

と『ルナ』が言った。


「『フォーカス』か?

だとすると。。。


『ベルル』に香水をかけてきた相手、

腕に大きな(あざ)なんかなかったか?」


「どうしてそれを?痣ではなく火傷の跡のようでしたが。」


「犯罪者が全体の印象をボヤカス為に、一点に注目を集めさせるテクニックだ。

その一点に集中するさせることにより、他の部分の事をはっきり思い出せ憎くするのさ。

一応ニクス達にそのような特徴を持った二人がいないか確認させるが、まあいないだろうな。」



「悔しいです。」



「悔しい。。。」



「まあ、初見で見破られるものじゃないさ。相手は恐らくその道のプロだし。何より服装から先輩だと思ってたんだろう?


次からは明らかに、『あからさま』な物事があった場合、気を付けるようにすれば良いよ。それより、どこで香水をかけられたのか場所を案内してくれ。」




※※※※※※

「ここです。」

廊下の途中で『ルナ』が指さした。



「振りかけられた時、どちら側に『ルナ』、どちら側に『先輩メイド』がいたんだ?」



「すれ違いざまにかけられたのですが、その時はたしか。。。こちら側が私だった気がします。」


風は。。。と

指を舐め風向きを計る。


(なるほど、偽メイド側が風上か。とすると持っているものの危険性を知っていた可能性が高いな。)


「で、『ルナ』はむこうに向かったと。」


「はい。」


(なるほど。)


「誰かハンカチを貸してくれ。」


「はい。」

と『ルナ』がハンカチをくれた。


「ならばと。。。」


「どうされたのですか?」


キョロキョロ辺りを見回している俺を心配そうに二人は見ている。


「動かないで。」


地面を注意深くみていく。


「あった。」


香水瓶を拾いあげる。


「どうして?」


「これの危険性を知っている者であるなら、いつまでも『持っていたい』と思うか?

しかも、これを持っていて事が露見した場合。。。?」



「犯人として扱われる。」



「そうだ。そして、そんな証拠となる物を?」



「私だったら持っていたくありません。」



「だから、ここにこれはある。」



ハンカチにくるんで懐に入れる。



「しかし(あるじ)さま、そんな危険な物をどうして持って行かれるのですか?」



(俺には元の世界の知識があるからね。一度指紋採取やって見たかったんだ。。。笑)



「まあ、後で説明する。次に行こう。」



「手を洗いたい時や、髪の毛を染めたい時『ルナ』ならどこにいく?」



「庭の噴水でしょうか?。

でも、、、人知れず髪を染めるなら屋敷の敷地にある小川でしょうか。」



「よし、行って見よう。」



小川についてから、周りを観察して見る。



「あった。。。」

見たことのない木の実が数個割られて落ちていた。

近くに割るのに使ったと見られる石もある。


「割られていない木の実はあるかな?」


「『(あるじ)様』、これはどうですか?」

『ベルル』がまだ割れた形跡のない木の実を渡してくれた。


早速割ってみると、ドロリとした液体が中から出てきた。

それを手に取り、水と混ぜ合わせてみる。


「あっ、何を。。。」


髪に付け、軽く小川の水で注ぐ。



(あるじ)様、不用意すぎます。危険なものだったら一体どうするんですか?」



「扱いの危険な物をその道のプロがわざわざ使う訳ないだろうが。大丈夫だ。。。


それより『ベルル』お前があったと言う先輩メイドの髪の色はこんなんじゃなかったか?」



「まさしくそんな感じでした。」



「まあこれで実行犯は一人と言うことが分かったな。」


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