朝ごはん
「『アルト様』お腹が空かれたとおっしゃってましたが大丈夫ですか?」
『メイ』が気を効かして聞いてきた。
「俺が目覚めたと知れるのはまだ避けたい。。。ただ、、、」
ぐうっ。。。
身体は正直だな。
「私たちメイドの食事でよければ。。。」
と『ルナ』がサンドイッチをすっと差し出す。
黒パンを切った中に野菜がぎっしり入っている。間に少し入っているのは鶏肉か?
「。。。。。」
「やはり下じもの食事だと、失礼に当たりますか。。。」
『ルナ』は悲しそうな顔を浮かべた。
「いや、凄く美味しそうだ。ただ、それを貰うと『ルナ』の食事が無くなると思ってな。」
「私が『アルト様』に差し上げたいので差し上げるのですから。。。」
「それなら、私も」
と言って『メイ』も弁当らしきものを出してきた。こっちはがっつり肉類メインだ。
「わ、私もです。」
『ベルル』もあわててメイド部屋に取りに行った。
(流石に3人分はきついな。でも好意を無にできないし。。。)
解決したのは
『ぐうっ』
という「メイ」の腹の音だった。
「せっかくなんで、皆の弁当を4人で分けて食べようか。」
「私達もご一緒させて頂いてよろしいんですか?貴族の方と食卓を囲むのは失礼かと。。。」
『ルナ』が悩んだ顔をした。
「『俺がそうしたい』と言っている。それに今、俺達以外にこの部屋は誰もいない。誰の目を気にする必要があるんだ?
それより早く座って食べよう。腹がへった。
『ルナ』飲み物だけ用意してくれ。」
「はい。主さま。」