うーん なんだか。
なんとか誤解を解き、採寸が終わったのはそれから20分経った後だった。
二人に採寸のポイントと採寸場所を教える。
切り分けたロープを定規にあて、その値を書き込んでいく。
「そう言えば、他に部屋付きのメイドは何人いるんだ?」
「『アルト様付き』はあと一人です。」
「呼んでくれ。」
「あっ、ベルを鳴らして頂ければ。。。」
「チロンチロン」
変わらず微妙な音だな。。。
「お呼びですか?」
「ああ、名前は?」
「『ルナ』と言います。」
170cmぐらいか。痩せていて顔色が悪い。。ブロンドの髪も何かくすんでいる。
『ごほっ、ごほっ』
「あっ、ああ良い。調子悪いならメイド部屋で寝ていろ。」
『ごほっ、ごほっ、ごほっ。。。』
「で、でも、、、何か御用があったから呼ばれたのでは?」
「急ぎの用ではないから、気にするな。」
ドアを閉める。
(しかし、なんだこれは?
メイドの内一人は、
異常な金欠
一人は訳あり偽名
そして、最後の一人は病気(重病?)持ち。。。
まあ偶然じゃあ無いよな。)
ふう。。。
※※※※※
「まあ、あと一人の採寸はまたの日にしよう。ところで『ルナ』について教えて欲しい。」
「彼女も昨日部屋付きに指名されたばかりなので詳しくは知りません。
他の部署でも見かけた事がないので最近雇いいれた者かと思います。」
と『ベルル』が言った。
「雇い入れは誰が?」
「『ベルーチェさん』が主に取り仕切ってます。」
(うん。そいつが元凶っぽいな。)