さて。
「ところでだ。お前は入園の年齢には達しているのか?」
「はい。すでに11才となっております。」
「我が一族の男子はすべからく、学園に入るものと決まっておる。
あの女最低限の養育も行っておらんであったのか。
ワシもお前の父(兄上)もあそこを出ている。
勉強環境も良いし、なにより生涯にわたる友人関係を作れる。
是非行くべきだ。入園は勿論許可をする。
ただ、、、アルト、お前は『入園試験』大丈夫なのか?」
「『試験』ですか?」
(望めば誰でも入れるものではないのか?)
「『学園』への入園に当たっては昔より身分に関係なく試験を受ける事を義務づけられている。
入園に向けて、学習は行っていたのか?」
(そんなもの、『やっている訳ない』
また、『詰んだ』のか。。
まて。。。
何か大事な事を。。。
。。。
。。。。
そうだ‼
『ヨーゼフ』さんが俺のことを白魔導師ギルドを通じて『推薦』出来ると言っていた。
ならば、少なくとも『白魔導』については基準を満たすレベルの実力はあるはず。)
「入園に向けて特別なことは一切しておりません。ただ、白魔導師ギルドから『白魔導』については学園への推薦を頂きました。なので少なくとも『白魔導』については、その水準に達していると思われます。」
「ほう。ギルド推薦か。それは凄い。
そう言えば『ディール伯』の命を助けたのはお前だったな。。。
だが『アルト』、お前がなりたいのは『領主』ではなく『白魔導師』なのか?」
(貴族で『白魔導』を目指す者はいないってこと?)