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ショッピング

その夜、3人で2日後迫った開店について相談をもった。

「いよいよですね。ただ、心配があります。現在の倉庫前スペースだと、販売を行うには店舗スペースが足りないかと。」

『ミヤーノ』が問題点をあげる。



「となりの倉庫は?」



「現在空き倉庫になってます。ですが。。。」



「ですが?」



「かなり古びていますし、応接スペースもありません。内装も手を入れておりませんし、本当に倉庫そのままですよ。」



「いいじゃないですか『アウトレット』みたいな感じで。洋服の陳列スペースと着衣室とレジがあれば足ります。」


「『アウトレット』?」

『ムラーノ』と『ミヤーノ』がハモる。


「工場の倉庫直売方法をそう呼ぶのですよ。ブランド店が半端ものや、時期ずれの商品を値段を下げてうる店も『アウトレット』って言うみたいですが。」


「『アルト様』は本当に物知りですね。」

『ミヤーノ』がしきりと感心している。

『ムラーノ』は何故か黙っている。

(興味が無いんだろう。きっと。)


「まあ、お試しで使って見ましょう。」



「あっ、それから一つ聞きたいことがあります。庶民の方は文字が読めないと聞きましたが、自分の名前もですか?」


「ははは、流石にそれは読めるし書けますよ。

私は、早速隣の倉庫の持ち主に数日借りれないか聞いてきます。」

そう言って『ミヤーノ』は急ぎ出ていった。


後には俺と『ムラーノ』のみ残された。





「。。」




「。。。。。」




「。。。。。」




「。。。。」





「あなたは、あなた様はいったい誰ですか?」

『ムラーノ』が重たい口を開き、やっと出てきた言葉はこれだった。




「『アルト』ですが?」


(最近この手の質問が流行ってるのか。。。

まあ、最近11才らしさを全面に出すのを放棄しているからなあ。)




「ですよね。少し疲れているようなので、お許しがあれば先に休ませて頂きたいのですが。」




「どうぞ。明日も忙しいと思うので、ゆっくりお休みください。」




「ありがとうございます。。。」




疲れているなあ。

『ムラーノ』も年だな。。



※※※※※※

幸い、隣の倉庫は簡単に借りられ

無事『プレオープン』を迎える事ができた。


「無償若しくは半額の引換券をお持ちの方はこちらにお並びください。」

そう言って大きな声で案内をしているは『ベラ』だ。


リストと照合し、サイズを書いた紙片を渡している。


「これは?」


「お客様の身体に合う洋服のサイズです。

このマーク『M』とあそこの棚に張ってあるマーク『M』」

そう言いながら指を指す。


「『M』が同じですよね。

同じマークの棚を探せばお客様に合う洋服がきっと見つかります。次回からこの記号を覚えておけば、簡単に気に入った洋服を探すことができます。」


「へぇ~便利だね~」

との声があちこちから聞こえた。


「帰り際に、このマークの書いた紙は回収します。あちらから出る際に必ず係員にお渡しください。なお、お一人様1着限りですのでお願いしますよ。」


「あっ、お客さんの場合、235番なので無料ではなく半額券となります。値段は14銅貨(カッパー)です。あちらのカウンターでお金と品物を交換して下さいね。」


「引換券以外にもっと欲しい場合はどうするの?」


「その場合は、普通にレジでお支払ください。値段は28銅貨(カッパー)となります。」


無償の洋服以外にも次から次へと服が売れていく。

そして、人の列はどんどん外へ伸びていく。。。


追加の洋服が続々工場から入荷する端から、

どんどん売れていく。


(みな、服を『買う』楽しみを覚えたみたいだな。)










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