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王都へ

サウンド・マイスターをお読み頂きいつもありがとうございます。

第2章『王都編』開始させていただきます。

どうぞよろしくお願いします。

そして数日の後、俺は首都『テレーゼ』行きの馬車に揺られることになった。


『トーラス』さんとは屋敷のある『ロタ村』に一番近い街『ザリア』で別れた。

『ザリア』に着いてすぐ、伯爵家の旗『フェニックスと剣』が掲げられた宿を見つけられ、家令の『ムラーノ』と落ち合うことができたからだ。


「またいつか。」

トーラスさんにガシッと手を握られた。


「ですね。『トーラス』さんもお元気で。ここまでありがとうございました。」


「我が『ディール家』は受けた恩は決して忘れない。子息よ何か困ったことがあればいつでも言ってくるのだぞ。さらばだ。」

そう言い残し、トーラスさんは自領へと去って行った。



別れて(のち)、馬車に乗り込んだが、ことあるごとに『ムラーノ』から小言を聞かされ続けることになった。


(まあ、今回は間違いなく俺が悪かったので、小言は甘んじて受けよう。)

覚悟はしていたが、、、


「曰く、どれだけお母様に心配をかけたか、また、どれだけ周りに迷惑をかけたか分かっていらっしゃるのか」とか


「曰く、俺に何かあったら家の一大事だ」とか


「曰く、ディール伯に対し借りを作ると言ったことはどれだけ主家に迷惑かけるか考えたことはあるか」とか


小言の種は尽きないようであった。


まあ、今まで『ムラーノ』小言を言われたことのなかったこともあり、新鮮であったが。

(『ムラーノ』が村で俺に小言を言わなかったのは、周りの使用人に対する目があったからだと後に聞いた。)





※※※※※※

伯爵領内を越え、揺られること半月

ひたすら馬車は進んだ。


いつしか道は赤茶けた土の道から石畳へと変わり、馬車の往来も増え、目に見えて店の数が増えてきた。


「来週には『テレーゼ』に到着予定です。」


そう『ムラーノ』が告げたのはすでに冬へとなりかけていたある日の夜だった。


(やっと、到着か。長かった。しかし、お母様は何故伯爵邸まで来るように指示したのだろう?叔父上からの指示か?まあ、来週には分かるだろう。)




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