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雨の小夜曲  作者: 網田鏡磨
雨の小夜曲-ある日常の物語―
9/9

普通

降りた駅には何となく見覚えがある。この先にあるのはもしかして…。思わず王子の顔を仰ぎ見ると、ちょっと気まずそうに頬を掻いた。

「えっと、気付いてもまだ言わないで。言わないでね、更」

そうして何度か電車を乗り継ぎ、海が見えてきた頃、やっと目的地に到着したのだった。

「いえーい、着きましたよー!」


「わぁ、すっごいツルツルしてるしー」

私たちは海に隣接するテーマパークにいた。只今イルカと握手の真っ最中…王子が。はしゃぎながら濡れた手を見つめる彼に、少々驚きを隠せない。

「王子、イルカ好きなんだ…」

フィギュアが好きなのは毎日のように聞いていたが、イルカ好きとは出会ってから一度も聞いたことがない。

「好きだよ。動物全部好き。何で?何か変?」

「いや、変じゃないけど聞いたことなかったし」

「言ってなかっただけ。ほら、次はどこ行くか決めた?」

いやー、フィギュア以外にもテンション上がるもんがあるんだなあ。新しい王子の側面に驚く。まぁネコ好きだし、わからない訳ではないが…。

「えっと、少しお腹が空いてきました」

「おっけー。じゃ次は釣りね!早く釣らないと食べらんないからねー」

「つ…釣らないと食べらんないの?!」

「そだよー。じゃ頑張って釣ってくださいっ」

スキップしそうな勢いで釣りエリアへ向かう王子に手を引かれながら、なんだか夢のような感じがしていた。


――――なんだか、普通のカップルっぽい。。。。――――


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