表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
<R15>15歳未満の方は移動してください。
この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

冤罪で夫に処刑されるたび初夜に巻き戻るのなんとかして〜処女なのに四十八手をコンプリートしそうです!?〜

「はあ……またなの?」

 私はこの国の王太子妃なんだけど、もう何度も死に戻りのループを繰り返しているわ。

 夫の王太子にいつも冤罪で処刑されるのよ。

 しかも結構、どうでもいいことでね!

 前回の理由はなんだったかしら?

 確か友好国使節団の一員として来た王女さまに、醜い嫉妬をしたとかなんとか?

 そうそう、夜会で夫の王太子と続けて何曲も踊った王女さまを、怖い目で睨んだと因縁をつけられたんだったわ!

 そんなことしませんから!

 あんなクズ夫、熨斗をつけてくれてやるから!

 私がどうしてこんなにキレッキレなのかと言うと、また死んだと思って目が覚めたら初夜に巻き戻ってたからよ!

 もーうーいーやー!!!

 私の処女膜は何度アイツに破られればいいのよ!

 処女なのに……私は既にありとあらゆる体位を経験済みなのよ。

 そろそろ四十八手とかをコンプリートしそうなんだから!

 どうかしてるわ!!!

 キレ散らかしてるうちにアイツがやってくる。

 時間きっかりなのよ、毎回。

 そして言うセリフも一緒、『素敵な初夜にしよう』よ!

 と思ったら、なんだか様子が違ったわ。

「初夜は今日が最後だ」

「は?」

「もう巻き戻らない」

「え?」

「君が本当の王太子妃になるための試練だったんだ。最近は巻き戻り後に、妃が別人格になったりするらしくてね」

 なんですって!?

 王族の秘技とかでループしてたの!?

 しかも、どの時間に巻き戻すか細かく選べるって、うっかりこぼしたわ!

 最悪!!!

 コイツ、絶対に私の処女膜を破るの楽しんでたでしょ!

 変態! 変態!

 離婚よ離婚!

「最後の初夜は宝船にしよう。縁起が良さそうだろう?」

「知らない! 知らない! あんたみたいなクズ夫と結婚なんてゴメンだわ!」

「ほら、そう言わないで。体の相性が抜群なことは分かっているんだから」

「はーなーしーてー!」

 結局この夜、私はコイツと宝船とやらをキメて、四十八手をコンプリートしてしまったわ。


 ◇◆◇


「はあ……またなのか」

 俺はこの国の王太子だが、もう何度も妃を冤罪で処刑している。

 しかも結構、どうでもいいことで。

 今回の理由は何だったかな?

 確か友好国使節団の一員として来た王女が俺と仲良くしたことに、妃が醜い嫉妬をしたとかなんとか?

 そんな訳あるはずがないのに。

 何度目のループからか覚えていないが、俺を見る妃の目はナメクジを見る目と同じになった。

 ちなみにナメクジは妃がこの世で一番嫌いなものだ。

 分かるだろう?

 俺はナメクジと同率一位を競っているんだ。

 はあ……。

 そもそもの始まりは、王族に伝わる秘技のせいだ。

 時を巻き戻し、自分の選んだ時間からやり直せる。

 以前はもっと高尚なことに使われていたはずなんだが、いつからか伴侶を見定める試練に使われるようになってしまった。

 というのも、ループ後に別人格になる妃が続出したせいだ。

 正しく己の愛した妃と結ばれるかどうかは、48回のループの結果にかかっている。

 それで人格が変わらなければ合格だ。

 今回がその48回目、最後のループだ。

 俺は眠る妃に口移しで毒酒を飲ませると、いつものように残りの毒酒をあおった。

「君が俺のことを嫌いでも、俺は君を愛している。また初夜で会おう」

 まだ温かい妃を抱きしめ、俺は死出の旅に立つ。

 

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] >>どの辺がギャグ なるほどギャグと表現するのは失礼でしたね。王家がやってるのはいじめによる殺人や傷害をいじりで済まそうとしてるのと同レベルっすわ。加害者と庇ってるやつが楽しいだけでやられた…
2024/01/23 12:22 退会済み
管理
[気になる点] なんで四十八回も殺して王妃の器があるからと言って、王家側のやってることを正当化してるの? ギャグで流していいことじゃないだろ
2024/01/20 18:24 退会済み
管理
[一言] というかこういうことを少なくとも2、3代ほどは繰り返しているわけだ。 人格変わる位なら良い方で下手すると王朝潰すために暴走する王妃が出てきても不思議じゃない。 元々は奢侈に溺れる王妃みたいな…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ