「パンが無いならお菓子を食べればいいじゃない」が、言えなくて。
上達の程をお披露目にて……
このドレスを着る日をどれ程に待ち焦がれたのか
昨日までの私の努力を如何程にも見せる事無く
晴れの舞台に着飾り踊る私の姿を焼き付けなさい!
今宵は我が城にて行う舞踏会
開け放たれたその隙間から
覗くがいいわ愚民ども!
私の美貌に打ち拉がれて
その身を焦がしてしまいなさい!
葡萄酒に
酔われて狂う誰あなた
酔うは私に見惚れましたか?
こちらにも
酔われて狂う誰あなた
争い殴るは武道の達人?
おどきなさい
ここは私の独壇場
およしなさい
ここは一つ穏便に
おろしなさい
ここを見てんじゃないわよアンタ!
衛兵! 衛兵!
何を呑気に笑っているの?
衛兵! 衛兵!
葡萄畑に連れ去られるわ!
愚民の子! 愚民の子!
ラムネ食べてないで助けなさいよ
愚民の子! 愚民の子!
ブドウ糖より美味しいぶどうをあげるわよ
パンがあるからいい
ってあなた……
それじゃ
あの台詞が言えないじゃない!
ブドウ糖は、穀類や果実、はちみつに含まれる単糖の一種。
何故その名を拝すのかって、ぶどうに多く入っているからと、何というシンプルさ!
身体のエネルギー源としての役割に、体力自慢の体育会系にも好かれるそれだが、
文化系にもその恩恵を齎す事に、脳にはブドウ糖が唯一のエネルギー源だとの云われ。
殊更、私のような者にはブドウ糖を摂取して脳を活性化させないと……
だから私は、危ない薬のようにラムネを食すのです(笑)
私は夏場のサイクリングにも良く子供のようにポッケに入れていた、あのぶどう味の紫の筒。
溶ける際に口の中の熱を奪う清涼感が多少の熱中症抑止にもなっていた気がします。
ブドウ狩り企画最終日という事で、詩ジャンルへ初めて手を出した私にとってもお披露目の意に書いたこの詩には、下される批評は如何に厳しくとも心しております故。
今後、詩へ手を出す事に少し気持ちも緩く顔を出した折にはご教授宜しくお手柔らかに。(笑)