チートスキル「おっさんに愛される」で権力的に最強です!?~権力者にはおっさんが多い~
「あー、なんだ。お前って男の癖に「おっさんに愛される」とかいう変なスキルしか持ってない上に、努力しても雑魚だよな。しかもちょっとバカだし」
パーティーのリーダーにそう言われた。……物の見事に事実過ぎてぐうの音も出ない。
というか寧ろそんな俺をパーティーに置いていてくれた事に感謝感激雨あられ過ぎる……!!ありがとう!!
「だから追放させて貰う。新しいメンバーも既に来てるからな。見ろよ、この可愛くてカッコよくて天才な美人を!!」
うおーー!!すげーー!!確かに可愛くてカッコよくて天才な美人だ!!!文字にしたらイマイチ理解出来ないけど見たら分かるすげー!!
「彼女には前衛と後衛と指揮とお金の管理をして貰う!だからお前はもう必要ないんだ。諦めてくれよな」
すげーー!!やれること多すぎてもうリーダーもパーティーに要らないじゃん!!全員追放でパーリーナイトフィーバーだ!!
「だが、流石に無一文で追い出すのは可哀想だ。ほら、銅貨を5枚やるよ」
おおおおぉ!!!一食分のご飯代貰っちゃった!!ありがとうリーダー!!俺!この恩は飯食うまで忘れねぇよ!!
「おう。……じゃあな」
……よし、この金で美味しいお肉の串焼きを食うぞ!!濃厚なタレが絡んで堪らないんだよなぁ~。
☆☆☆☆☆
「ゴハン~ゴハンくれ~お腹空いた~」
アレから二日。馬鹿すぎて飯代すら稼げなくて笑っちゃうね。このままじゃ死んじまうだ。オラ恐ろしいけろ~。助けてけろ~
「む!!!何だか運命の人が居る気がする!!」
なんか馬鹿そうな喋り方をしているおっさんがこっち見てやばそうなこと言ってるよ。
これ、絶対最初には想像も出来なかった展開になるパターンの出会い方だよ!
「私は色々なお偉いさんにお金を提供しているタイプの国一のお金持ちだ。その金も元はと言えば親の金なんだけども、ぐうたらして過ごしていたらこの歳まで独りで寂しくてね。ぐうたら仲間を探してるんだ。一緒に来ないかい?」
うわー!!コイツ親の金でぐうたらしている自分は努力していないタイプの権力持ちクソ野郎だ!!……喜んでーー!!
この二日で理解した!!この世の中は金なんだよーー!!ありがとうおっさん!!
準備なんて要らねぇ!!というか準備するものなんて無いし、今すぐ行きます!!
「オーケー。じゃあ行こうか」
☆☆☆☆☆
「金持ち生活サイコー!!」
「だろう?ワッハッハー!!」
ジュース?飲み放題!美味しいもの?食べ放題!面白い劇?見放題!
何だここは、天国か。俺はどうやらリーダーによって天国に追放されたらしい。リーダーありがとう!!
「いやぁ、私も話し相手が現れただけでこんなにも楽しい日々になるとは思っていなかったよ。こちらこそありがとう」
俺は何も提供してないけど向こうが嬉しいっぽいのでウィン・ウィンの関係だ!!二人は平等なのである!!
「やぁ、儂はこの国の王じゃ」
なんか凄そうな服装をしたおっさんが部屋に入ってきた―!!何の前触れも伏線もなく現れて物語を滅茶苦茶にするタイプの変質者だ!!こんな気軽な王様がいるわけないだろ変質者め!!
「なぁに、本当のことじゃよ。なぁ?」
「ふふふ、そうだね」
な、なにーーー!!!……へへへ、足でも舐めれば死罪免れますかね……。
「じゃあ罰として最近流行りのオセロとやらを一緒にやって貰おうかのう」
オセロ!!話には聞いている!!白と黒!真実と虚実の様なゲーム!!
今夜は王様交えて、最新ゲームでパーリーナイトフィーバーだ!!イェーイ!!
☆☆☆☆☆
その後数百年。お金と権力の力で良い感じに富、名声、力(兵士いっぱい持ってる的な意味で)、そして健康をおっさん経由で手に入れた男は、多数の権力者おっさんに囲まれて幸せに暮らしましたとさ。
ちゃんちゃんちゃんこ鍋♪……あとリーダーはやっぱり追放されたらしい。美女が有能過ぎたんだね。
後半面倒くさくなって一気に時間を飛ばすタイプの作者だよ!!