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昔の女  作者: haco
1/1

葉月の日記―4.5月―

4.1

今日から新年度…と言ってもなにが変わるわけでもない。

けれど、春のこの空気感は好き。なんとなく、頑張ろうって思うよね。

この桜も入学式までもつのでしょうか。桜、卒業式か、入学式かどちらかには咲いていてほしいよね。春休みに咲いて、散ってしまうのは残念。そんな風に思うのは人間のわがままかな。

お花見…行ってる時間ないかな。最近疲れる。仕事も忙しい。仕事好きではないけれど、ご飯食べるためにはしょうがない。やらなきゃいけないことたくさん。


4.5

4月と言ってもまだちょっと肌寒い。外行くときにはまだスプリングコートは必要。新年度初めの飲み会とかめんどい。行ったら行ったで楽しんでいるけど、次の日、一日なにもできない。それに、あたしお酒飲まないしね。


4.6

深月とまたけんか。最近、けんかばっかり。原因も分かっているけれど。

土日は出かけずに寝ていたい。あたしが疲れているのを分かっていてうちに来てくれるのはありがたいけれど、時間を取られるのは正直しんどいなと思う時が増えてきた。それが態度に出てしまう。ダメだね。


4.8

また一週間始まり。今日は定時に帰れた♪久々にお料理。簡単なものだけれど。

深月は実家暮らしだからわからない。一人暮らしのいろいろな手間が。最近夫婦間で、名もなき家事論争(?)が起こっているらしいけれど、こういうことだろうな。


4.14

GWねぇ。どこ行っても混んでるし、あんまり出かけたくないなぁ。

焼肉でも食べたいけど。近場でいい。


4.20

ああああああああああああああ。また、クレームだよ。相手見てこいつになら言えそうって足元見られてるのが悔しい。しょうがないけど。


4.29

びっくりした。まぁ当然だよね。来年には40になるし。3年も付き合ってたら。

にしても最近、いろんな面ですれ違ってる感じがするのにこのタイミングでプロポーズか…無理むりムリ。深月の家族とも付き合わなきゃいけないとか無理。結婚っていう制度にあたしは無理。深月の家のお墓に入る?いや、無理でしょ。家とかそういうものにしばられたくない。結局深月もその辺の普通の男だった。あたしのこと、分かってくれるかもなんて幻想。


5.1

深月の言う通り、このままずっと付き合ってくの?って。それは無理なのかな。あたしはそれが理想だったんだけれど、深月は違う。ゴールが違ったら付き合っていけないよね。3年も付き合っててお互いそんなことも分かっていなかったなんて。


5.2

ごめん、深月。深月は普通に結婚して、温かい家庭を作って、自分の親にも紹介したりして、そういうのがよかったんだよね。それにはあたしじゃダメだったんだ。そういうのに一番いいこの3年間を奪ってしまってごめんなさい。けれど、あたしも、自分を押し殺して結婚するわけにはいかない。


5.5

GWも終わり。予想していなかった。別れたいほど嫌いになったわけでも嫌になったわけでもないんだけどな。けど、死ぬまでただ単に付き合ってるって普通に考えたら不可能だねwしょうがない。久々のおひとり様満喫といきますか。あたしは、一人でなんでもできる。


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