ゲームを始めよう【チュートリアル・バトル編】
よろしくお願いします。
そしてようやくチュートリアルが終わります。長かった…
アイさんを落ち着かせ、雑貨屋でHP、MPポーションを買い、ようやくチュートリアルも終盤に入った。ここまでに要した時間、実に一時間半。まさかただのチュートリアルにここまで時間がかかるとは『跳弾頭脳』をしても思わなかったに違いない。
「先程は申し訳ありませんでした、これよりチュートリアル第三段階に移行します。ここでは実際に戦闘をしてもらいます。先ずはログインした時に立っていた大門から外に出ましょう、マップにマークしました。」
実はこの雑貨屋は大門からギルドへと続く大通りには無く、少し路地に入った場所にある、いわゆる少しお高めの店だ。僕がお金を持っているとわかったアイさんが「それならば、多少値段が張りますが効果の高いものがいいでしょう」と案内してくれた場所だ。大通りやギルドで販売しているポーション類は品質(これが違うと同じアイテムでも効果が変わってきてしまう。E〜SまでがありSが最高値だ)がCランクで統一されていたが、路地に入ったこの雑貨屋では、Bランクや数が少なく値段もCランクの倍近くしたがAランクのポーションもあった。僕は品質BランクのHPポーションとAランクのMPポーションを購入した。
「さて、この大門を越えるとエリアが『街』から『フィールド』に変化します。街中ではHPはシステムによって保護され、ダメージを負うことはありませんが、一歩外に踏み出せばそこはモンスターたちの世界です。このエリア『フィールド』でHPが全損した場合、最後に訪れた街のギルドホールに転送されます。また、ゲームシナリオ進行によって解放される、プレイヤーギルド機能で作られたギルドホームに場所を変更することもできます。」
「アイさん、そのプレイヤーギルド機能のこともう少し詳しく教えて」
「申し訳ございません、現在公開できる情報はここまでとなっております、シナリオ進行に正式に解放された時に詳細がアナウンスされますのでそれまでお待ちください」
「あ、それと『フィールド』で全損した時にステータスにペナルティって付くの?」
「はい、30分間全ステータスが三割減少、ステータス減少中に獲得した経験値の半減、アイテムストレージ内のアイテムがランダムにロストします」
「それは装備品であっても?」
「いいえ、装備品はロスト対象に含まれません、しかし全損時にその時点での耐久値の半分が減少しますので、うっかりしていると戦闘中に装備が壊れてしまうという事になります」
鬼かな?アイテムは無くなるは装備のメンテナンスでお金は飛んでいく。まあ、『現実に死ぬよりはマシだろう?』と言う浅井さんの声が聞こえる気がする。
「それでは用意はできましたか?この大門を越えると最後のチュートリアル『戦闘』が始まります。出現するモンスターは『フィールド・初心者の平原』に出現する敵性モンスター『グラスドッグ、ファングラビット、ラージラット、スライム』の四種からランダムに選択されます」
弓を取り出しショートカットから腰に木矢の矢筒を召喚する。
覚悟は…できた。
「よろしくお願いします!」
「それではチュートリアル『戦闘』を開始します」
ーーEncounter!Fangrabbit!ーー
僕の相手はファングラビット、牙ウサギになったようだ。
取り敢えず矢をつがえ、放つが…
ーーmissーー
簡単に避けられてしまった、意外とすばしっこいんだな。ってこの文字鬱陶しいな!
ーーインフォメーションーー
ワードエフェクトをオフにしますか?
『YES』!一々目の前でチカチカされると集中できない!
もう一度矢をつがえ放つ、今度こそと思ったがまた外れた、難しいな。いや、よく考えたらズブの素人が最初から動きながら、しかも動く相手に向かって当てられる訳が無い。よし!そうなれば練習あるのみだ、幸いこれはチュートリアル、敵はこの一体だけで増援もない。動く的に動きながら当てる最高の練習場所だ。実戦こそが最大の練習とも言うしね。
少し長く考えすぎたのか顔を上げると牙ウサギは目の前にいた、と言うか跳んでいる。あ、これ体当たりだ……体当たり!?
慌てて腕で頭を守る、一拍して腕に衝撃が走る。
「うわぁ?!」
予想外の衝撃に思わず尻餅をついてしまった、ってまずい!視界の隅で牙ウサギが再び体当たりをしようとしているのが見えた。慌てて飛び上がり距離を取る。
よし、一回落ち着こう。先ずはダメージの確認、減少した数値は8、そこまでのダメージではない。あと50回耐えらえる、それにポーションもある。焦ることは、ない。
「っし!短い時間ですがよろしくお願いします『先生』!」
相手は敵だ。それも序盤の序盤で戦う、最弱のモンスターの一体だ。それでも僕がこの先戦う為の糧になる、スキルや魔法だけでない、この先、最も重要になる『技術』を高める為の練習台になってくれる相手だ。だから僕は敬意を込めて『先生』と呼ぼう。
「……チュートリアルお疲れ様でした」
ありがとう『先生』貴方のお陰で僕は前に進むことが出来そうだよ。
ところで、木矢198本、石矢99本、鉄矢58本、BランクHPポーション8個。これは何の数でしょう?
正解はこのチュートリアル突破のために使用した消耗品の数です。
(そうそう、『矢弾回収』だけどあれ自動回収じゃなかった、アイさんに聞いたところ「本来なら使用後即座に消滅する矢などを残し、その戦闘中に限り干渉できるようにするスキルです、なので回収は手動でお願いします」との事だ)
お陰で移動しながらの射撃の感覚も掴めたし、相手が立体的に動いても当てられるようになったんだけどね。その代償としてこのアイテムの消費と……アイさんがドン引きした目を向けてくるね。
「どうしたんだい?アイさん、物凄く引いてるみたいだけど……」
「はい、ドン引きしてます、正直このチュートリアルで技術を高めることは想定内のことなのですが…流石に「あ、体力減ってきてるな…ポーションで回復させられるかな?あ、できた、よし!まだ練習できる」とか流石に想定してませんでした。」
「……仕方ないじゃないか、ようやく感覚が掴めてきたところで終わりそうになったんだから」
「他にも「あ、普通の移動よりも体当たりの方が速いんだ…高速移動する敵の練習になるな、それに確率で飛び上がるね、どうやって誘発させよう」とか言い出した時は正気か疑いました」
「お陰で立体機動する敵の練習になったし、結果オーライってやつだね」
「挙げ句の果てに「少し後ろにわざと外すと移動速度が上がるな…どこまで上がるのかな……そこに体当たりが加わるとさらに加速するのかな」と追い詰め始めた時は私がGMコールしようかと迷いました、チュートリアルモンスターをいじめる人がいますと」
「うん、それに関しては悪いと思ってる、でも必死に逃げる姿が可愛くて……」
うん、ごめんなさい『先生』。敬意を込めてとか言ってたけど物凄く失礼なことしてしまいました。
許して♪
「ごほん、いろいろありましたがこれでチュートリアルは全て終了です。これから先は貴女が選び、そしてなにかを成し遂げる貴女の物語です。願わくば貴女の旅路に幸多きことを願って…」
ーーチュートリアルを終了します、お疲れ様でしたーー
最後に聞きなれたアイさんの声ではなく無機質な声で終了を告げられ、あたりが白く染まる。
再び色が戻ってくるとそこは場所は同じだが、さまざまな髪の色をした『プレイヤー』が走り回る騒がしい世界だった。
とりあえず、街中の落ち着いた広場とかでステータス確認しよう…
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PN:YŪ
LV:1
種族 :混血種(森人族
エルフ
/獣人族
ビースト
・狼)
JOB :弓術士
SUB :拳闘士
HP :400
MP :400
STR :30
VIT :15 +5
AGI :40 +15
TEC :40 +5
INT :40
MND :20
LUC :15
残SP:0
種族固有スキル
・大器晩成:取得経験値減少・獲得SP増加
・魔眼・魔力視:魔力の流れを見ることができる
・孤狼の誇り:単独行動時ステータス増大
・(隠し特性・神製の筐体:GMコールをした時『跳弾頭脳』が対応する)
後天性スキル
・弓術lv8
・矢弾回収
・視力強化lv8
・脚力強化lv8
・風魔法lv1
・火魔法lv1
・水魔法lv1
・土魔法lv1
・魔力増加
・弓魔法lv1
装備
・武器:初心者の魔導弓
・頭:狐のお面
・胴:弓兵の軽鎧
・腕:弓兵の弓かけ
・脚:弓兵の袴
・靴:弓兵の臑当
・その他1:隠密のタリスマン
・その他2:なし
・その他3:なし
ーーnew!称号システムが解放されましたーー
称号
・一流の弓兵
移動しながら動き回る敵に攻撃を当てたものに送られる。(弓での攻撃に補正小)
・加虐体質
相手を痛めつけることで快感を得るお方に贈られる。(連続で攻撃を当て尚且つ自身がダメージを食らうまで追加ダメージが累積する)
・残虐性質
やめてぇ!相手にはもう反抗性は残ってないわ!もうこれ以上は……(自身が一方的に攻撃している場合追加ダメージ発生、更に自身の攻撃に状態異常効果を付与する)
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うん、違うんだ、待って欲しい、釈明の、釈明の機会を……!
これでチュートリアルが終わります、次は掲示板を書いてみます。書き方大丈夫かなぁ…私、現実の掲示板嫌いなんだけどな、あの手のひらドリル感が嫌い。