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逃走と迎撃と作業と迷子

よろしくお願いします。




頭がアレなアレ達から装備、アイテム、所持金などを根こそぎ巻き……コホン、合法的に徴収して一週間ほどが経過した。


その間に僕のレベルは現状の最高値50へと至り、それに伴いいくつかのスキルも最大レベルまで上昇した。それがこちら。




ーーーーーーーーーー


PN:YŪ

LV:50

種族 :混血種(森人族エルフ/獣人族ビースト・狼)

JOB :弓術士

SUB :拳闘士


HP :900

MP :1150 +270



STR :60 +10

VIT :16 -100

AGI :70 +130

TEC :80 +60

INT :70 +140

MND :35 +20

LUC :18


残SP:0


種族固有スキル

・大器晩成

・魔眼・魔力視

・孤狼の誇り

・(隠し特性・神製の筐体)


後天性スキル

・魔弓術lv50

(※二次職以上でないと進化することができません)

・矢弾回収

・遠見lv42

・軽業lv44

・弾幕魔法lv50☆(二枠消費)

(※二次職以上でないと進化することができません)

・蹴撃

・魔力増加

・鑑定

・識別

・狂気耐性

・恐怖耐性

・隠密

・気配察知

・勇猛果敢

・特異弓術・鏖ノ型(二枠消費)

・MP急速回復

・規格外品取り扱い

・跳躍


控えスキル

・鼓舞

・一念岩穿ち

・採取

・奇襲

・乱射




装備

・武器:魔弓フェイルノート

・頭:夜襲のイヤリング

・胴:夜襲のハーフプレートアーマー上

・腕:夜襲のグローブ

・脚:夜襲のハーフプレートアーマー下

・靴:夜襲のグリーブ

・その他1:隠密のタリスマン

・その他2:七栄教のクロス

・その他3:疾風のリング


称号

・特異なる魔弓兵

・非情なる審判者

・職業に反抗する者

・復讐者

発狂弾幕(モード・ルナティック)

・鏖殺の暴君



ーーーーーーーーーー


うん、まさかの職業によるスキル進化の制限がかかっていたんだ。上位職への変更方法はβ時代に確認されていて、その時は王都の神殿で移行できたらしい。


…え?弾幕魔法が少し変わってるって?うんうん、いいところに気がついたね。実は光魔法と闇魔法を弾幕魔法に後から合成が出来ないか?と思ってやってみたらなんか出来た!っていう感じです。そのため今弾幕魔法は六属性の色とりどりの弾幕が射てる。諸事情によりデザインは変えてないのだけど。

光魔法闇魔法のレベル上げをして上位進化出来る所まであげるのが大変だったけど、その労力に見合った成果を上げてくれるので大満足です。

それと、いくつか新しいアーツを覚えた。


ーーーーーーーーーー

・弾幕魔法・『スターショット』

・弾幕魔法・『チャフアロー』

・禁忌弓術・英雄再演アーラシュ終戦ノ流星(ステラ)

・弾幕魔法・『フンフ』

・弾幕魔法・『ノナプル』

・弾幕魔法・『ゼクス』

・弾幕魔法・『ディカプル』

ーーーーーーーーーー





















さて、そんな僕ですが今第二の街の森を抜けようとしています。僕たちがスキルレベリングに精を出しているうちに攻略組が頑張ったらしく、パーティ単位で森を抜け王都に辿り着くことに成功したらしい。まだ掲示板で転職ができたと言う報告はされてないものの、ほぼ確実だろうというアポロさんの見立てでイベント前に上位職に転職して優位に立とうと言うことです。


でも、こんな事になるとは思ってもみなかった……!


「走れ走れ走れ!」

「あー!もう!迎撃しちゃダメなのか!?」

「ニアさんが十全にタンクとしての役割を果たせるだけの広場があればいいですよ!もしくは森林火災を私が起こして有耶無耶にするとか!」

「却下だユウゥ!クソォ!まさかここまでチェインするとは思う訳ないじゃん!」

「いいから走れぇ!俺とニアはともかくユウさんは捕まったら即死ですよ!?」

「紙装甲ー!」

「いいじゃないですか!高火力高機動紙装甲!ロマンでしょ!?」

「喧嘩しないー!!」


はい、現在絶賛逃走中です。

事の始まりは特にレベリングの必要性を感じなかったので一気に駆け抜けようと敵を無視した行動の途中、偶然ニアさんの前に飛び出た一匹の猿でした。ニアさんは邪魔だとばかりにその猿を蹴り飛ばし……。

蹴り飛ばした先に別の猿がいて……。

二匹の猿がもつれ合い枝から落ちた先にまた別の猿が……。

まさに奇跡のようなピタゴラ○イッチを決めて三匹の猿が『吼えた』




ハウリングエイプ、第二の街の森に出現する猿型のモンスター。その特徴はなんといっても吠える事だろう、この『吼え』には周囲のモンスターの敵愾心を煽る。

もしこのモンスターの吼え声が聞こえたらすぐに逃げなさい様々なモンスターが津波のようにやってくるのだから……。


『冒険者の心得第2巻、クレセートの森のモンスター』より一部抜粋





そんな『吼え』が三匹分。その後逃げた先でも何回か同じような音を聞いたので少なくとも4回分以上の敵が僕たちを追っているのだ。もちろん倒せないこともない、ただしその場合ニアさんが十分にタンクとしての役割を果たす事のできる広場や僕の弾幕魔法を十分にチャージできるだけの時間が必要なわけで……。

結論、今は逃げるしか方法はない!


ん?あれ、前方にひらけた場所が見える?


「っ!前方に拓けた場所!事前情報通りならボスエリアです!」

「マジか!どれくらい!?」

「遠見で見えたのでおそらく三百ほど!アポロさんどうします?」

「よし!広場に突入後反転、散々追いかけ回してくれたこいつらにお礼参りじゃー!」



そして広場に突入する。


「反転!攻撃開始ぃ!」

「先制行きます!『火』『風』『水』『土』『光』『闇』『ゼクス』『ディカプル』!」


六属性各10発、計60発の魔法が殺到する、初撃のため称号による威力加算もなくチャージも十分でない為精々数秒の時間を稼ぐのが精一杯だけど、今はそれで良い、だって頼もしい壁役がいるのだから!


「チャージ入ります!時間を稼いで下さい!」

「ユウサンクス!イくゼェ『ランパート』!」


僕が稼いだ時間でニアさんがアーツを発動する。『ランパート』、自身の持つ盾を中心に不可視の防御フィールドを展開する盾の範囲防御アーツそれを大盾で発動することで範囲を広げる裏技がある、そしてもう一つ裏技がある。


「もう一丁!『シールドバッシュ』!」


そう、防御フィールド自体を一つの盾として即席の範囲攻撃アーツを組み立てることができるのだ。さらにこのまま攻撃を叩き込むことも可能なのだが、今回は敵を押し留める防波堤として機能してもらう。


「ユウ!ランパートの残り時間二十秒!」

「もう少し伸びません!?」

「無理!」

「俺が五秒稼ぎます!」

「お願いします!」


たかが五秒、されど五秒、二十秒と二十五秒だとチャージで掛かる強化倍率は結構変わる。普通のアーツは僕の弾幕魔法のように再使用時間は短くはないのだ、だから一撃で大半を屠る必要がある。


「ランパート解ける!3・2・1今!」

「『炎雷混色』『緋雷一掌』!」


アポロさんが両拳を地面に叩きつけ、そこから幾条もの地割れが走り、モンスターに殺到する。それは彼らの足下に到達すると爆炎と天に昇る雷を吹き上げた。


「この技、見た目ほど威力はありません!強ノックバックと低確率の麻痺がメインの技です!」

「十分です!」


前方に向けて弾幕を張り始める。狙いはつけない、大雑把に、満遍なく弾幕を張る。







「……MP尽きました」


はじめの方は弾幕に当たった敵から回収できるMPと消費するMPが均衡していたけど途中からMPが回収できなくなり遂には弾幕が途切れてしまった。もっと濃い弾幕を張りたかったのに…!


「お疲れ様、俺の索敵範囲に敵は無いよ。さっきので全部倒し切ったみたい」

「おつかれー、ユウのMPが回復し次第ボス戦に突入するよ」


そうなのか、ならMPポーションを服用してさっさと回復し終わろうっと。





「さて、ここのボス戦だけど、どうやら三種類のうちランダムで一つが出るらしい、さっきの猿たちのボス版『ウォークライゴリラ』、道中ほとんど見なかったトレントのボス『イービルトレント』、狼たちのボス『フォレストバイト』この三種だ、当たりはイービルトレントとフォレストバイト、ウォークライゴリラはハズレだ」

「あ、MP回復しましたー、行けます」


ボスエリアに足を踏み入れる。


ーー『イービルトレント』とエンカウントしましたーー


「あ、はい弾幕入りまーす」

「ユウ任せた、アタシたちはこっちまで来た枝の枝打ちと根っこを切り落としてる」

「了解でーす」


作業が確定した。



『イービルトレント』、名前からも分かるように木のモンスターです。あ、これだけでもわかった方はいると思いますがこいつ移動が出来ないんですよ、しかも全長数十メートルとかもう遠距離から一方的に倒してくださいと言わんばかりなボスですよね。しかも『イービル』と名前が付いてるにもかかわらず攻撃性のある魔法が使えない、精々幻惑効果のある花粉や葉っぱを撒き散らすだけ。それも火属性魔法で先に焼くことで無効化できるという悲しみのボスモンスター。

戦闘は数分で片付いた。




ーーエリアボス『イービルトレント』を討伐しましたーー

ーー討伐報酬がありますーー

ーー討伐報酬『賢樹の指輪』を入手しましたーー

ーー王都が解放されましたーー












はい、王都に到着しました。道中?何も無かったですよ?本当に、ただアポロさんが何もないはずのところでコケたぐらいです。モンスターのモの字も見ませんでした。


「さて、王都だが今までの街と作りが違う。今までは大体の大通りはギルドに繋がっていたが、此処では王城に繋がっている。ギルドの場所が変わっていないならこの南門からではなく西門から入った方が近かったはずだ。そして、俺たちが行きたい転職施設は北門の近く、今いる場所からちょうど反対側だ。どうする?このままパーティーで一緒に行くか、別れて行くか」

「うーん、私は一人で行きたいです、王都をふらふら見ながらゆっくりしたいですし」

「じゃあ、アタシとアポで行くか、ユウまたなー」

「ユウさん、ありがとうございました、また遊びましょう」



さて、パーティーから退出して。

よし!裏通り探索と行きますか!





はい、こちら勢い勇んで裏路地に入ったユウであります。

ええ、ええ、迷いました。何ここ広過ぎ、道多過ぎ。いや、本当に何処に居るんだろう僕。

まあ、いいや、適当に歩けばそのうち大通りに出るでしょう。









馬鹿か、数分前の僕!迷子になったらとりあえず動かずに助けが来るのを待てって習ったでしょう!あれ?遭難した時だったっけ?まあ似たようなもんか……明らかに治安の悪そうな場所に来ちゃった。所謂スラムってところだよね。どうしようかな、GMコールすれば誰かしらが助けてくれそうだけどなんか負けた気がするからしたくない。もう少し頑張ってみよう。


「おい!そこの、ここで何してる!」

「うわ?!びっくりした、道に迷ってるんです」

「道に迷った?馬鹿かお前?この道まっすぐ戻ればすぐに大通りに出るぞ?」

「あ、いえいえ、裏通りの雑貨屋を探してまして」

「……それなら付いて来い、ちょっとわかりにくいところにある」


お?いい人だ!

付いて歩いて行くと入り組んだ細い道をいくつか曲がり薄暗いとおりに出た。


「多分ここだろう?『フレイムヒール』って店だ」

「あ、ここですね前の店も『リーフヒール』って名前だったので」

「そうか、もう一人で来れるか?」

「大丈夫です!一度来れれば道はわかるので!」

「そうか、じゃ気をつけな」

「はい、ありがとうございます、あ、名前は?」

「あー、ガザンだ。裏通りやスラムの顔役をしている、って言うかもう会うこともないだろう?あんまり危ないところにくるんじゃねぇぞ」


やっぱりいい人だった、顔は悪人顔だけど。


「よっし、ごめんください」


装備の修繕とアイテムの補給、手早く済ませて本命の転職をしてしまいましょう!








転職施設ですが、ただ転職するだけならファストやクレセートでもできます、上位職になる為には王都に行かないとダメっていうわけです。

ちなみにユウは重度の方向音痴です、でも持ち前のリアルラックで最終的には目的地に到着します、様々な人脈を広げながら……!



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