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はじめてのPvP《前》

よろしくお願いします。



さてはて、これはどうしたことやら。


「ルールは1v1の勝ち抜き戦、俺らが勝ったら今後一切の干渉をやめてもらう、お前らが勝ったらお前らが設立させる予定のギルドに俺らが加入する、でいいな?」

「おお!手間掛けさせんじゃねぇよ!テメェらは俺の言う事を聞いてればいいんだよ!」

「うるせぇ!誰がお前みたいなのの下になんか着くか馬鹿らしい」

「レギュレーションは完全決着、回復アイテム、ドーピングアイテムの使用は禁止、わかったな?」

「「おお!」」


あの、僕の意見は……あ、はい、やるんですね。

わかりました。


「それでは、PvP開始!」


ほんと、どうしてこうなったんだろう?






〜少し前〜




……あれ?僕は何をしていたんだ?アポロさんとニアさんと狩りに出て、それで…二人が釣り過ぎたんだっけ?その後が思い出せない。なんだかとても開放的で気持ちよかった覚えはあるんだけど。

死に戻ったのかな?でもギルドホールじゃないし、あ、アポロさんとニアさんも居ない?いや、パーティーは組んだままの状態だね。


『もーしもーし』

『あ、ユウさん気がつきましたか?』

『気がついた?どう言う事ですか?』

『いえ、覚えてないならそれでいいのです』

『いや、ユウがトリガーハッピーだったって事だよ』


言っている意味がわからない。


『まあ、気にしないのが一番ですよ』

『そうですか、ところでアポロさん達は今どこに居ますか?』

『アタシ達は装備の修理に来てる、ユウもしてくか?』


あー、装備の耐久値……そういえばアポロさんと会う前に死に戻ったままだったから全部半分を割ってるんだよな。


『あー、はい半分割ってるので修理に行きますけど普通の武器屋だとできないそうなので買ったお店に行きます。一緒に来ますか?』

『面白そうなので俺は行きます』

『えー、一人になるじゃんアタシも行く』

『じゃあメインストリートの三つ目の分岐に集合で』


さて、移動しようか。








到着すると既に二人は来ていた。


「ごめんなさい、待たせましたか?」

「いや、そこまで待ってないですよ」

「アポロ、そこは待ってないって言うところだろ。だからいつもいい人止まりで終わるんだよな」

「うるさい、っていうか本当に俺がモテたらお前が怒るじゃん」

「…それもそうか」

「とりあえず行きますよー」


痴話喧嘩は犬も食わないシネ。


「うわ、こんなところにお店あったんだ」

「完全に背景だと思ってたなぁ」

「なんか見えてるお店全部利用できるらしいですよ、実際果物とか買えましたし、文字通り『現実で出来ることは全部できる』んでしょうね、会社勤めとかも……」

「あー、そっかβの時は戦闘しかしてなかったから知らなかったんだ」

「とりあえず入りますけど、ここのことは誰にも言わないでくださいね?独占したいとか言うことじゃないですけど、人に知られると面倒なので」


少しだけ釘を刺してから店に入る。


「あら、早かったわね」

「はい、早速ですが修理をお願いします」

「はいはい、お預かりします少し待っててね」

「ではお願いします」


これでよし、アポロさん達は…っと


「スゲェ、ポーションのB以上がある…プレイヤーメイドでも店売りと同じCが最高なのに」

「アクセも凄いぞ、買っておこう」

「ね?凄いでしょ、こんな場所があると分かったら人が押し寄せると思うから秘密にしておいて欲しいんです」

「ああ、これは秘密にせざるを得ないな」


あ、矢の補充しなくちゃ、フェイルノートの回収自動化である程度回収できたとはいえそれでも消耗はあるのだから。


「おまたせ、できたわよ」

「ありがとうございます、あとこれもお願いします」

「あ、俺もこれを」

「アタシはコレとコレ、あとコレも」

「はいはい、確かにっと。じゃあ気をつけて行ってらっしゃい」





「なあ、ああいう裏通りの店って他の街にもあるのか?」

「はい、最初の街にもありましたし、店主さんの話からするとある程度大きな街ならどこにでもあると思います」

「なら余計に言わない方がいいな」

「わかりました、それでこれからどうしますか?」

「うーん、時間はユウさん大丈夫ですか?一応平日なんで明日に響かないかなぁと多分学生さんですよね」

「あ、そこら辺は大丈夫です、というか既に海外ですが飛び級で大学卒業して博士号を持ってます」

「ああ、そうで……え?スゲェ!ユウさんスゲェ!」

「アポロ落ち着けー、それならアタシも飛び級卒業してるぞ」

「ちなみに卒業自体は6年前ですね」

「「スゲェ!」」

「話戻しますよ、そんなわけで今はフリーなので時間は大丈夫です」

「そうですか、じゃあユウさんのステータス確認してSP振り分けてから北の山の前にある砦まで行きましょうか。そこで少し慣らしてから山にアタックでどうでしょう?」

「わかりました」

「あ、その前にアイテム整理しとけよ、大変なことになってるからな」


どういうことだろう?ストレージの中を見てみる。

げぇ!?


「ど、泥でいっぱい…!」

「これが本当の泥アイテム!ってな」

「ニア、寒いからやめろ、ほらユウさんが意味がわからなくて混乱してる。ネット用語でドロップアイテムを泥って言ったりするんですよ」

「ああ、なるほど」

「まあ、この中に本当に泥武器があるんだけどな」

「へぇ、ドロップした武器ってことですよね?…えっ、本当に泥の武器があるんですか!?」

「ああ、あったぞユウに使えそうなのがあったからそっちは取っておいた、トレード欄を開いてくれ、フレンドリストから開けるから」


トレード欄を開くと早速送られてきた、なになに?


____________

泥沼の矢

地面に当たった時その場から半径3メートルを沼地にする。

効果時間三十秒

____________


へえ、いいじゃんこういうのすっごい好き。


「あ、私の方は何を載せればいいですか?」

「空っぽでいいぞ、アタシの要らないものを押し付けてるだけだしな」

「じゃあ俺も渡しとこっと」


アポロさんからも同じく泥沼の矢が送られてきた、これで元々持っていたのであろう泥沼の矢と合わせて百本を超えた素直に嬉しい。


「あ、アイテム処理をするならギルドの買取カウンターがいいぞ、あそこなら基本的になんでも買い取ってくれるからな」

「じゃあ少し待っててください、すぐに行ってきます」

「「気をつけてね〜」」






売却します、え、クエストで泥の納品があるんですか?繰り返し受注が可能?じゃああるだけ出しちゃうんで処理してもらっていいですか?ありがとうございます♪




「ただいまー」

「おかえりなさい、どうでした?」

「結構儲かったよ、依頼で泥の納品があったから経験値ももらえたし」

「ああ、そういえばありましたね忘れてました」

「ニアさんは?」

「風呂に入ってます、もうじき帰ってくると思いますけど…」

「ただいま!」

「ほら帰ってきた、じゃステータスを見ましょうか」


さてさて、あれだけのドロップアイテムがあったんだかなりの数を倒したんだろう、どうなっているのかな?




ーーーーーーーーーー


PN:YŪ

LV:43

種族 :混血種(森人族エルフ/獣人族ビースト・狼)

JOB :弓術士

SUB :拳闘士


HP :830

MP :1045 +270


STR :40 +10

VIT :16 -100

AGI :45 +130

TEC :60 +60

INT :60 +140

MND :25 +20

LUC :16


残SP:66


種族固有スキル

・大器晩成

・魔眼・魔力視

・孤狼の誇り

・(隠し特性・神製の筐体)


後天性スキル

・魔弓術lv32

・矢弾回収

・遠見lv28

・軽業lv28

・弾幕魔法lv48

・蹴撃

・魔力増加

・鑑定

・識別

・狂気耐性

・恐怖耐性

・隠密

・気配察知

・勇猛果敢

・空き

・空き

・空き

・空き


控えスキル

・鼓舞

・一念岩穿ち

・採取

・奇襲

・乱射

・MP急速回復

・特異弓術・鏖ノ型(二枠消費)


装備

・武器:魔弓フェイルノート

・頭:夜襲のイヤリング

・胴:夜襲のハーフプレートアーマー上

・腕:夜襲のグローブ

・脚:夜襲のハーフプレートアーマー下

・靴:夜襲のグリーブ

・その他1:隠密のタリスマン

・その他2:七栄教のクロス

・その他3:疾風のリング


称号

・特異なる魔弓兵

特異スキルを習得した者に送られる称号

弓による攻撃での威力上昇《中》

弓魔法および同系統のスキルの威力上昇大

・非情なる審判者

・職業に反抗する者

・復讐者

発狂弾幕(モード・ルナティック)

弾幕を愛し弾幕に愛された選ばれし者だけに与えられる狂気の称号

消費MP20%削減、弾幕魔法のデザイン変更

*デザインが変わったことによる威力の増減、射程の増減は起こりません

・鏖殺の暴君

エリア内全てのmobを刈り尽くした者に贈られる称号


『汝が前に敵は無く汝の背後に味方はいない、ただ戦地において一人孤独な殺戮の宴に酔う』


敵を倒すたびに攻撃力上昇、街などセーフティーエリアに入るとリセットされる



ーーーーーーーーーー



頭痛が痛いなぁ、僕の記憶ない間に何があったんだろう、称号をみれば大体わかるけどさぁ。

また物騒な称号が増えた!


「二人とも称号見せて」

「いいけど何も変わってないよ」

「俺も変わってない」

「また増えた…」


ステータスを可視化して二人に見せる。


「うわ、レベル爆上がりしてる、SPも凄い量」

「称号もまた物騒な…っていうかやっぱりあれ刈り尽くしたんだ」

「二人には何もないんだ?」

「無いなぁ、アレじゃない?直接倒したか倒してないか」


そうか、僕だけか…

とりあえず落ち込むのは後にしてSPの振り分けを終わらせて追加されたアーツの確認もしておこう。


ーーーーーーーーーーーーー

STR :60 +10

VIT :16 -100

AGI :60 +130

TEC :70 +60

INT :70 +140

MND :35 +20

LUC :17


残SP:0

ーーーーーーーーーーーーー


はい、終了。

だいぶ強くなったなぁ、紙装甲だけど…。

続いてアーツ、おそらく魔弓術のアーツと思われるものも弾幕魔法に組み込まれていた。


ーーーーーーーーーーーーー

・弾幕魔法・『ホーミングアロー』

・弾幕魔法・『アローレイン』

・弾幕魔法・『バーストアロー』

・弾幕魔法・『アンコールショット』

・弾幕魔法裏・『影縫い撃ち』

・弾幕魔法・『スターショット』

・弾幕魔法・『ラピッドショット』

・弾幕魔法・『アサルトアロー』

・弾幕魔法裏・『蒼嵐一陣』

・魔弓術裏・『最期の抵抗』

・弾幕魔法・『ゴーストショット』

・弾幕魔法・『クインティプル』

・弾幕魔法・『ドライ』

・弾幕魔法・『セクスタプル』

・弾幕魔法・『セプタプル』

・弾幕魔法・『フィーア』

・弾幕魔法・『オクタプル』

ーーーーーーーーーーーーー


多いな!

詳細は時間が無いため割愛です、そのうち紹介する機会もあるでしょう。


「振り分け終わりました」

「お疲れ様、じゃ行こうか」

「とりあえず行きながら山の注意点を教えておくからな、アポロよろしく」

「結局俺かよ、まあ、いいけどよ。ユウさん、北の山っていうのは……」







アポロさんの解説を聞きながら道なりに進むこと数分、最初の目的地である砦前の広場に到着した。


「って、いう感じでうっかりすると崖から真っ逆さまに落ちるんです。この場合装備の耐久値が尋常じゃないほど削れるので本当に気をつけましょう」

「よし、説明終了!さて、山での隊列を決めて置こう」

「オーソドックスにニアさんが前衛、アポロさんが中衛、私が後衛でいいんじゃないですか?」

「うーん、それでもいいけどなぁ、ここら辺でPKの目撃情報があるんだよな。ユウを後衛にした場合ワンパンで殺される可能性もあるわけじゃん、PK相手に支援攻撃がないのは厳しいからここはユウを中衛、アポロを殿がわりにして置こうと思う」

「俺はどこでもいいぞ」

「なるほど、わかりました」


隊列が決まったところでしゅっぱ「まてよ、おい!」

なんか来た。


「さあ、山のリベンジ、気張りますか!」

「アタシは普通に帰ってきたんだけどね」


二人が気にしてないみたいだし無視して行こうっと。


「待てっていってんだろうがよ!」

「うわ!」


後ろから突き飛ばされた、あ、HP少し減ってる、まじアイツ許さん。


「ユウ大丈夫か?!」

「大丈夫…じゃないかも、少しダメージ食らった」

「何しやがるんだ!」

「うるせぇ!無視するテメェらが悪いんだろうが、お前ら《爆拳》と《狂騎士》だろ、そんな雑魚と連んでないで俺のパーティーに入れ」

「はぁ?」

「だから弓なんか使ってる雑魚のお守りなんかしてる暇はねぇんだよ、とっととパーティーに入って狩りに行くぞ」

「「断る」」

「なぁ!?」

「俺らにメリットがないし、友人を傷つけられてはいそーですかと行くわけがないだろう、第一誰だよお前」

「それに他人のプレイスタイルを雑魚だって見下すのも気にくわねぇ、アタシ達にケンカ売ってんのか?」

「な、う、うるせぇ、とにかく俺に従ってればいいんだよ!」

「断るって言ってんじゃん、もういいや、キルするぞ」

「は?出来るもんならやってみろよ!ペナルティつくけどな!?」

「つかねぇよ、お前自分のネーム見ろよ」

「はあ!?なんで俺の名前が黄色になってんだよ(・・・・・・・・・)!」


ん?黄色になる?どういうことだろう?

あ、アポロさんが小声で教えてくれた。

なになに?他プレイヤー、もしくは住人に危害を与えた場合その程度によって名前が染まります、今回は黄色なので警告、衛兵に見つかると捕まえられるようなぐらいの罪です。と、何かあったっけ?


あ、僕を突き飛ばした時か、僕にダメージ入ったしそれでかな?


「そんなわけで今のお前ならキルしてもアタシにはペナルティは無いんだよ!」

「ま、待ってくれ!そうだ!決闘、『決闘を申し込む!』」

「ちっ、余計なことしやがって」


あれ、ニアさんが剣を引いた?なんで?

あ、アポロさん、解説ありがとうございます。

へぇ、βの時と変わってないのなら決闘を申し込まれた場合受けるにしろ受けないにしろ一度戦闘行為をやめなくちゃいけないんだ。そして、受けなかった場合は双方に無敵時間が発生して手出しができなくなる、っと。また面倒な。


「ニア、受けるのか?」

「ああ、合法的にぶん殴れるしな、アタシが勝ったら今後一切の干渉をやめてもらう、お前本人然り、間接的にもだ」

「あ、ああ、だがチーム勝ち抜き戦だぞ?」

「問題ない、アタシが3タテすれば良いだけだ」

「…仲間を呼んでくる」

「逃げんじゃねぇよ」


……あれ?僕の意見は?







フェイルノートの回収自動化は戦闘終了時に使用した矢の半数を自動で回収する効果です、流石に全弾回収しちゃうと経済が……。


泥の武器は本当にあります。

___________

泥の剣

耐久値1/1

攻撃すると必ず自壊する

この剣が自壊した時最後に攻撃した対象にAGI低下、鈍足、MP漏洩のデバフを与える。

効果時間50秒

___________


みたいなの、他にも数種類の武器の形であります、全部効果は一緒です。


今回出てきたDQN君は実際にモデルがいます、去年の年末に野良パで周回していた時に全チャで喚きまくっていた子です、十時半ぐらい、チャンネル4の全チャ、でわかる人がいると嬉しい。


ちなみにユウ君は本編で描写されてないところで町の人たちとかなり交流している、マスクデータの友好度や名声値が現状プレイヤー内で一番高いのもユウだったりする。

描写されてない繋がりで、前話で沼地に行く途中でニアから爆笑混じりでスレのことを教えられてる、いつ描こうか悩んで結局書けなかったのでそういうことにした。異論は認めない。


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― 新着の感想 ―
[一言] 面白くて読んできましたが、 正直なところ、3人以上の人物が喋っている可能性のあるシーンは、誰なのかよくわからなくて読み流してしまいます。 ほぼソロプレイなので表面化しなかった弱点ですね。…
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